2022-09-01から1ヶ月間の記事一覧

旅立つ君の心に送る

すべての旅行に焦がれる若者のバイブル、沢木耕太郎の「深夜特急」を居酒屋の学生バイトの男の子に貸した。大学生が読むべき本だと思ったし、僕が学生に渡せるものと言ったらコレくらいしかないと思ったからだ。その彼が、どうやらバイトを辞めてしまったら…

レスポンスの手元調整

僕は仕事をもらうと、割と即日で返してしまう。先方からの締め切りはずっと先なのだが、いつまでも手元に置いておきたくない。爆発物を回し合うゲームのように、早く次に送ってしまいたいのだ。ただ、早過ぎると別の問題が浮上する。締め切りの短い仕事を無…

ラストオーダーを止めて

飲みはじめると楽しくなって、自力ではやめられないタイプだ。家では多少ブレーキが効くが、酒場だとサイフの中身が無くなるまで飲みたくなる。もちろん、そんな飲み方をしたら体も金も保たないので、頭の中で多少は計算している。飲むペースや、頼む酒の値…

高圧ボーイは匿名希望

僕の携帯には頻繁に見知らぬ番号から電話が掛かってくる。出なければ良いのだが、魔が刺して出てしまうと、果たしてそれはセールス電話に決まっている。携帯と連動してワイファイのサービスを安く利用しませんかと勧誘してくる。何度も断っているが、何度も…

噂の真相から離れろ

ある事件があったとして、その事件について最初に持つのは被害者への同情や加害者への怒りだったりする。当事者でもないので、よほど残忍な事件でもない限り怒りよりも同情の方が大きいかもしれない。可哀想とか、悲惨だなくらいの感情だ。その程度の気持ち…

選ばれし猛者集う最終決戦

本日はプロ野球・セ・リーグの天王山、というか優勝が決まるかどうかの一戦。2位のチームが負けたら、1位チームの優勝が決まる痺れ試合がある。僕が愛し、応援し続けているのが2位のチームで、対戦成績的にはかなり分が悪い。そんな1位2位の直接対決を…

期待する体力

プロ野球の特定チームに肩入れして、応援しながら見ている。この球団を応援すると決めたのは子供の頃だが、今のように明確に、熱心に応援するようになったのは最近だ。陽気に楽しむ分には健康的だが、負けると落ち込むし、ネガティブな発言をしてしまう。そ…

過去に遡り今に蘇らせる

僕が45歳の時、中学校の同窓会に初めて参加した。40歳から5年ごとに開催しているという話だ。むかしは、いま会うことのない同級生よりも日頃の仲間の方が大事だと思って、同窓会には興味がなかった。でも思い返すと中学生時代は楽しかったので、会いた…

君の脳みそを見せてくれ

先日まで法廷ものの小説を読んでいた。傍聴席に座るために通うような気分でページをめくっていたので、そのリズムを崩したくない。本を読むという楽しみが生じている間は、次の本を絶やしたくない。そう思ってまとめ買いした小説が、あと1冊になってしまっ…

アーバンソウルサバイバー

音楽を聴くのが好きな一般人なので、日常で無音なことはあまりない。高校生の頃は寝る直前までメタルを聴いていた。睡眠導入にメタルは合わないと思われるかもしれないが、爆音で聴くわけじゃないし、美メロなのでファンタジー系の夢を見そうな予感はある。…

僕らは麻酔で笑っちゃう

自宅で仕事をしているので、ヒマな時はダラダラしてしまう。それを防ぐために、なるべく午前中に予定を入れて朝から動きだすようにしている。長らく歯医者通いが続いているが、その予約も朝イチを希望することが多い。受け付けの女性が不審に思っているフシ…

形而上的パラダイス

かなり前に旅先で会った人と仲良くなり、何日かその町で行動を共にしていた。少し歳上の男性なので先輩として立てていたが、気さくな人なので気楽に話せた。その人の話は面白かったのだが、ちょっとだけアブなっかしいところがあった。話が深まるとスピリチ…

ワイドオープン、クローズ

僕の友達付き合いは、はたから見たら「広く浅く」と評されるような感じだと思う。学生時代からそうだし、社会人になっても、酒場の付き合いでも変わらない。それほど人当たりの良いタイプだとは思わないのだが、身長が高いのでムダに目立つ。単純に視界に入…

スピリチュアらない魂

酒場に行くと、いつも閉店時間まで居続けてしまう。カウンターにはいつもの面々。話題はプロ野球のあれやこれや。終盤に入ったので順位争いのことや記録のこと、最近のスキャンダルに関することなど、四方山話は尽きない。ここに集まった連中は全員、それぞ…

ウインドー開けてください

仕事先に請求書を送る際は、窓付きの封筒を使う。10年以上前に都内の格安文房具店で安価で手に入れた窓付き封筒を、つい先日使い果たしてしまった。必要に迫られてからじゃないと動かない僕は、ここ数日その封筒を探して近隣を走り回っていた。そして昨日…

長い休息からの帰還

文章を記すことは訓練だと、以前たしか大沢在昌のコラムかなんかで読んだ気がする。このブログも訓練で、仕事の都合で簡単な文章を打つことがたまにあるので、その訓練としてフリーになった頃からなるべく毎日記してきた。特に何か伝えたいことがなくても、…