2019-01-01から1年間の記事一覧

親しき仲の礼儀を失する

友達の家に遊びに行くときは、お土産を持って行くようだ。家族間の交流のような場合であれば、そういう気遣いは思いつく。でも、独身者の僕が結婚した同級生の家に遊びに行くときは手ぶらで行ってしまう。散々ご馳走になったのに、なにも支払わず帰ってきて…

人の子とキャッチボール

高校の同級生で、年に1回ほど会って飲んだりする女子がいる。2人だけで会うことはあまりなく、たいていの別の同級生や彼女の妹、彼女の子供と一緒に会うことになる。昨日は、2人の子供を連れてきた。そのうちの1人の息子とキャッチボールをするためだ。…

ラストデイ、ラストダンス

年末の特別なシフトで、いつもの酒場が昼から営業している。昨日は、数年前にその店の学生バイトだった子が手伝いに来て、古馴染みの常連もゾロゾロと集まった。この時期の特別さというか、寂しいけどリラックスしているという不思議な気分なのだ。懐かしい…

約束忘れてワタワタタ

忙しくてバタバタすることを「ワタワタする」と表現する人がいる。雰囲気で察するが、あまり聞かない言い回しだ。あまり聞かないが、その人はいつもそう言う。だから、その人が忙しくてバタバタしていると「ワタワタしているね」と声かける。すると「すみま…

ブツの取り引きは明日

寒いと体が縮こまって、運動しようと思っても「怪我しそうだな」と内なる囁きが聞こえて、つい家に引き返してしまう。先ほども散歩がてら近所の食堂に行こうとして、数歩歩いて「寒っ、無理無理」と引き返してきてクルマで出かけるという有り様。近所の食堂…

年賀状出したら、もう正月

昨日までの世の中は、クリスマス商戦の只中。街のデコレーションは緑と赤と金色で、クリスマスツリーを模した配色で飾られている。恋人たちのためだけの季節、時々子供向け。そんな時期に、年賀状を元旦に届けるための期限は設定されている。そして、その期…

からだの心配は尽きない

先日、ここ数年お世話になっている内科クリニックに薬をもらいに行ったら、数ヶ月前に受けた健康診断の結果が出ていた。尿酸値の数値を気にしなきゃいけない人間なので、その数値を見て、医者から「薬を変える」と言われた。つまり、効果が出ないので効き目…

プリンター、召される

年末にしか使わないプリンターが、年末の唯一の出動機会に壊れた。つまり、年賀状が印刷できない事態に陥っている。この家電の耐用年数というのがわからないのだが、随分と持ちが悪いと感じた。ただ、周りの人間が話していることを総括すると「プリンターは…

思い出は素敵な誤解

かなり前に読んだ雑誌のコラムで、とても印象に残っているエピソードがあった。内容はハードな下ネタなので、ここでは差し控えさせてもらう。ただ、そのハードさが突き抜けているので、下品な話の割に嫌な印象はなく、心に刻まれていた。そんなコラムをまと…

いつまでも君の図書館

前に一度本を貸したら、それを返されるたびに新たに別の本を貸すという関係の人がいる。僕は移動図書館で、彼女の好みを類推しつつ新機軸となるような本を提案する。向こうはほとんど言いなりなのだが、それでも数冊を持っていくと、彼女の意思で何冊かに絞…

捨てて得るもの

身の回りをシンプルにするため、持ち物をドカッと捨ててしまいたい願望がある。断捨離とか言うけれど、単純にシンプル化で良い。無駄なものがない暮らしは楽な気がする。でも、つい物の誘惑に勝てずに買ってしまう。主に本と服なのだが、服は捨てるよりも買…

頭、カラッポになれない

昨日はおそらく今年最後のライブを観に、渋谷まで行ってきた。渋谷に行くのは久しぶりだけれど、最近いろいろ変わっているらしいので迷わないか心配だった。地上に出てしまえばなんてことはないが、地下鉄で駅に着くと出口がわからずに迷ってしまう。適当に…

かたちのちがうもの

以前、バイトで長いこと倉庫の仕事をしていたので、慣れてくるといろんな業務をやらされるようになる。そんな業務の中で「検品」があるのだが、これが苦手だった。苦手というか、どこまでチェックしたらいいものか測りかねるのだ。人によっては雑に通すし、…

気まぐれ電車で行く

どこかに電車で行く時は、文庫本と音楽が欠かせないアイテムだ。本は、最悪出先で手に入れれば良いのだが、音楽はそう気軽には入手できない。再生装置が使わなくなったアイフォーンなので、その中に入っている曲しか聴けないのだが、それだけでも十分に周囲…

ゲット・タフ

仕事で腑に落ちないことがあっても、終わってしまうと忘れる。スッキリ忘れるというよりも、終わった仕事の気持ちに戻りたくないと思ってしまう。せっかく終わったのに、また、その忙しい感じになるのが嫌なのだ。ギリギリまで忙しく取り組んでいるので、最…

ヘイボーイ、笑っておくれ

以前はよく来ていた妹の家族が、最近は子供も学校が忙しいのか滅多に来ない。ワンシーズンに1回とか、両親のいずれかの誕生日などには顔を見せる。でも、近くに住んでいるので帰省という感覚もないので、泊まっていくことはない。本気で会おうとすれば30…

都会の片隅にこもる熱

飲み仲間同士の忘年会で、神保町のビールバーに行くのがここ数年の年末の定番行事だ。輸入ビールの店なので、普通の居酒屋のように飲んでいるとすぐに財布が軽くなる。今年は早めに切り上げて、神保町の中で気になる店を探して回った。ただ、4人で行ってる…

トークセッションはカット

いくら話しても、一向に話が進まない人がいる。それは、最終的に責任を僕に取らせようとしている場合に起こる。僕の「それじゃあ最後まで僕が全部やりますんで」という心強い言葉を待っているのだ。それでサクサク話が進むかというと、今度はその話のネガテ…

お昼の風景

蕎麦屋の佇まいというのは、僕が小さい頃から今に至るまで変わらないような気がする。引き戸でガラガラと入店し、空いてる席に適当に腰掛けるように言われ、店の角のテレビに向かって座る。テレビを見たいわけじゃないのに、なんとなくその方角が上座のよう…

ハートを焚きつけて

仕事に行きたくない病が発動中の僕は、寝起きから怠惰と格闘している。怠惰に負けることはないけれど、圧勝しているわけでもない。かなり接戦で、時に引き分けに近いところだが、なんとか仕事には穴を開けていない。先方に時間を具体的に提示していないので…

ビトゥイーン灼熱&極寒

暑がりな僕は、夏よりも冬場に警戒していることがある。夏の暑さに関しては、万物に等しく暑いので、大汗かきでも問題ない。暑いから汗をかくというのは、誰にでも備わった体の仕組みだ。でも、冬は寒い。寒いから厚着する。そのまま電車に乗る。電車内は暑…

町一番の働きもの

仕事でよく行く街の中でも、浅草橋という場所はお気に入りのエリアだ。街の雰囲気が落ち着くこともあるし、職場に行く時に川を渡るので開けた感じがする。周辺が問屋街なので、都市というには雑然としている。人の往来に活気があり、また、気取ったところが…

冬のぬけがら

楽しみにしていた遊びや、大変な仕事の大部分を消化した後に、燃え尽きタイムがやってくる。まだ全部終わっていないし、今年が終わっても来年に続けなければ、繋げなければいけないのが仕事だ。その仕事は生きる楽しみを増やす資金を得るための行為だから、…

涙目中年青春談議

かつて同じラグビークラブで活動していた仲間と、ほぼ同じタイミングでラグビーから遠ざかった。キッカケは別々のことだが、その時点でラグビーを続けるのが厳しい状況だったことは同じだ。それでも、何かいっしょにしないと疎遠になってしまうので、考えて…

すれ違うドランカーたち

酒場で多くの酔漢たちと接してきたが、個人的にはほとんどの人間と上手く付き合っていると思う。酒場でしか会わない関係性もあるが、中には遊びに行ったりする間柄にもなったりする。そこに異性の影はなく、悲しいくらい男たちの世界。それは不服ではあるが…

何度も確認、それでも不安

先日終わった仕事の仕上がりで不安な点を思い出し、出先でソワソワしてしまった。早く家に帰って不備がないか確認したいのだが、目の前の仕事を片付けなければいけない。気持ちの入らない状態でやるとミスの元なので、一旦は忘れて集中しようと思うのだが、…

責任転嫁マンvs凡人マン

人から怒られるのは嫌なものだが、この歳になって怒られることなんて滅多にない。仕事上のミスがあったとしても、それは確認した人が直せばいいだけなので怒るに値しない。そんな凡ミスは、怒られたら直ると言う性質のものでもない。不注意を注意するシステ…

レタッチ後の世界

僕が子供の頃は、心霊写真本や未確認飛行物体の特集番組など、スーパーナチュラル系のネタが当たり前に転がっていたものだ。つい最近まで、僕も真顔で仲間に「宇宙人と言われているアレは、未来から来た人間だ」みたいなことを話していた。そう言う仮説をア…

俺とお前は不発弾

時間に追われている仕事の現場では、みんな心なしか不機嫌だ。焦っているだけなのだが、その焦りが怒りを誘発するようなところがある。ソワソワがイライラに変わる、どちらもフツフツと沸いてくるので、血流の変化から脳が誤認するのだろうか。仕組みはわか…

思い出せないを思い出す

先日来、思い出せなくて気持ち悪かった案件が、先ほどスッキリと解決してとても機嫌が良い。すこし前にも「落とし前」という言葉が頭から抜け落ちてしまい、気持ち悪かったことがある。その時、同じタイミングで思い出せない曲が頭の中でリフレインしていた…