2022-01-01から1年間の記事一覧

ランゲージ・ブレイクダウン

文字として視覚的に見たことはあっても、口語として誰かが使うのを聞いたことのない言葉がたくさんある。パッと思いつくのは「洒脱」という言葉だ。「しゃだつ」と読む。雑誌で映画や音楽を紹介する記事などで用いられているのをよく見かける。意味は「垢抜…

熱狂の予行演習

昨夜の深夜というか今日の早朝というか、とにかく真夜中に多くの日本人が起きて同じ映像を観ていたことだろう。サッカーワールドカップ決勝トーナメント、日本代表対クロアチアの試合だ。僕のようなにわかは、この辺りでやっと盛り上がりに追いつく。でも、…

秋というには寒すぎる

食欲の秋とかスポーツの秋とか、季節に紐づけて何かを始めるキッカケとして秋はちょうど良いのだろう。それは暑さを通り過ぎて、体を動かすのに適した気温だからだと思う。そんな秋が、年々短くなる。今年の秋も短かった。すでに終わったかのように記してい…

跳ねるリズムとコーラス

先日、飲み仲間と酒場で話していたら、店のBGMで気になる曲が流れてきた。瞬時に反応したのは若い子で、早速シャザムで検索していた。僕が聞くとレイ・チャールズの曲だということだ。まったく手付かずの巨人だった。まんべんなく聴いてきたつもりでも、…

何もない土地の住人讃歌

僕の住む埼玉南東の町は、特に特徴のない面白みのないところだ。謙遜で言うわけではないし、周辺の地域の人たちからも同じように言われている。まったく何もないわけではないし、友だちの中にはこの町の良いところを掘って、周知させる活動をしている人間も…

走り続ける様がいい

僕はあまりラグビー以外のスポーツ観戦はしない方だったが、数年前からプロ野球を熱心に観るようになった。選手の名前を覚えたり、それぞれのバックグラウンドが積み重ねられていくうちに、本当にその球団のファンになった。分からないから熱くなれないだけ…

ディセンバーズ・ハイ

年末は忙しいでしょうなどと人から言われるが、おそらく全然ヒマだ。ゆったりと年が暮れて、新しい年を迎えることになる。ヒマなので年賀状を作ろうと、図案を考えたりしている。自分でデザインした年賀状を得意先に送ることが僕の数少ない営業活動である。…

外食は宝探し

飲食店で食べる食事は至福の時にしたい。極端に落ち込んでいる時には外食する気にもならないので、それなりにマインドセットして食べに行く。行き慣れてくると、そこに行くこと自体がある種のマインドセットになる。そこの食事が保証してくれるハッピーを知…

地平線までドリブル

現在、4年に1度の祭典が中東で行なわれているので、公衆の面前では言葉に気をつけなければいけない。僕はサッカーを知らない。もちろん最低限のルールは分かるし、ワールドカップの仕組みも理解している。でも観続けている人とは大きな差があるので、知っ…

この街のことを何も知らない

昨日は、頻繁に顔を出している居酒屋の人たちと隣りの駅で飲み食いした。飲食店を営んでいる人間と同行するのは楽しいし、何よりプロと一緒にいる安心感と頼もしさがある。初めて行く店だったが、味に関しては完全に信頼しきっていた。そもそも、この駅の飲…

タスク倍増化計画

以前の勤め先では、会社のホームページの更新を任されていた。すべての雑務が僕のところに落ちてくるので、仕方なくやっていた。大した作業ではない。毎月、正味30分程度の仕事量で終わる。それは僕がホームページ制作に長けているからではなく、その業務…

絶対に押すなよ

漫画雑誌を読んでいた少年の頃、僕は隅々まで読むタイプだった。思春期のガキは素直じゃないので、周りの連中は「好きな漫画しか読まない」などと強がっていた。そういう人間の言い分としては、全部読むのは貧乏くさいということだ。くだらない話だと思うが…

心を蝕む病の後遺症

僕は、小説やマンガ、TVドラマや映画などでイジメのシーンが出てくると、無性に腹が立ってしまう。とても単純な発想で、加害者側に対して苛立ってしまう。でも、昨今の作品群には多様性が付与されているので、イジメる側にも事情があることが多い。その多…

ラウドビアホール問題

居酒屋というのはうるさいものだ。席数が多いほど、雑多なノイズが渦巻いて空間を埋め尽くしている。それでも、しばらくその場にいれば慣れる。連れがいる場合は、最初は聞こえなかった声が判別できるようになる。ただ、それは全体が同じような音量で話して…

毛髪レクイエム

中年あるあるだが、いよいよ薄毛が深刻化してきた。短くしていると比較的わからないのだが、伸びてくるとボリュームのなさに愕然とする。パーマや脱色等で傷めることなく過ごしてきたが、経年劣化には勝てそうにない。特に頭髪に気を使う人生ではなかったが…

ハイボールが目に沁みる

ストレスで突然声が出なくなる病気があるという。心因性失声症という病名らしい。酒場の仲間のひとりが、突然声を失ってしまった。心因性と聞くと、なんとなく気持ちが弱い人がなるように思われそうだが、彼は弱いタイプではない。優しい人間だが、それだけ…

すべてはオープンセサミ

何か新しいサービスを受けるたびに、パスワードを考えなければいけない。IDとパスワードのセットを把握していないと、そのサービスは引き継げない。だから忘れないために手帳にメモを残している。毎年手帳を買い換えるたびに、そのパスワードの一覧を改め…

大事なことは先に言え

以前もここに記したような気がするが、ちょっと前にTVで高校時代の体育教師が紹介されていた。僕の高校はある競技の名門校みたいな学校で、その教師はその部活の顧問だった。公立なのに自費で建てた寮に、遠方から呼び寄せた選手を住まわせていた。熱心に…

しりとりタイムトラベル

幼稚園児の頃の記憶は朧げにしか覚えていないが、なぜか脳裏にこびりついて離れないものがある。しりとりをしていて、早々に負けてしまったことだ。僕は「パイナップル」と言おうとしたのだが、口から出た言葉は「パイン」だった。咄嗟に短くした方がクール…

ポリティカルナイトグラマー

酒場には禁忌がある。むかしから言われているのは「政治と野球と宗教の話はタブー」というものだ。野球ファンが集う酒場を根城にしているので、野球の話は避けては通れない。誰もがそれぞれの推し球団を、勝手に応援している。特定の球団に偏ってないので、…

忘れたくない、忘れたい

そろそろ年末の気配が近づいてきて、忘年会の予定がちょっとずつ入ってきた。会社員ならば幹事を頼まれたりする時期だが、僕のようなフリーランスは呼ばれた席に顔を出すだけ。自粛ムードが長く続いてきたが、今年は宴席も増えそうな気配がある。ひとつでも…

すれちがう中年の純情

最近たまに会うようになった中学時代の同級生がいるのだが、なかなか気心知れた付き合いにならない。僕の望みは彼と飲み屋でバカ話でもできれば叶うのだが、誘っても出てくる気配がない。その代わり、彼のカルチャースクール的な活動には付き合わされる。も…

どの棚に並べれば良い

先日、あまり肩肘の張らない本を探して手に入れたのがジュヴナイルもの(いわゆる子供の冒険小説)だった。と、途中まではそう思っていた。それが唐突に少年期を飛ばして、主人公は30代になっている。そして、かなり早い段階でジュヴナイルの甘さは消え、…

いつでも便意を恐れない男

外出先でのトラブルで、最悪かつ高頻度で起こるのが突然の便意だ。今までの人生で何度も冷や汗をかき、公衆の面前で大恥をかきそうになってきた。でも、かろうじて無事に乗り越えてきた。ここは、まさにサバイブという言葉が似つかわしい。便意サバイバーは…

ダータで享受する便利

ツイッターがサブスク化して有料になるかもしれないというウワサが広まっている。当然のように無料で使っていたので、また急な話だなと思ってしまう。そして、本当に有料になったら使わなくなるだろう。情報ソースとして有益ではあったが、それほどダイレク…

ギャップを埋めない生活

他人とのあいだに溝を感じたり、距離が離れていると思うようなことは、日常ひんぱんにある。知らない人と瞬時に距離を詰められるタイプの人もいるが、僕はどちらかといえば様子見なタイプだ。様子を見て、行けそうだと思ってもすぐには動かず、なんなら結局…

肉じゃがが落ちてきた

僕が学生の頃の情報だと、男は肉じゃがに弱いという話だった。面と向かってこの説を聞いたことはないが、雑誌の記事やTVのバラエティ番組などで交わされる話題で知った。弱いというのは苦手という意味ではない。女性が手料理で肉じゃがを振舞えば、大抵の…

我が青春、ノートライ

高校から始めたラグビーは、今でも僕の大きな要素だと思う。実際にプレーしなくなってから10年以上経つので選手ではないが、ラガーマンでありたいと思っている。それは特別な資質ではなく、スポーツマンシップとたいして変わらない意味だろう。そして、ラ…

リリカル青春グラフィティ

来年には50歳を迎えるド中年の僕だが、音楽の趣味はヤングゾーンにしがみついていたいと思っている。視野を広く保っていないと、老けこみそうで怖いのだ。ただ、闇雲に今のチャートをフォローするわけじゃない。聴こえるように耳を傾けた上で、聴いて楽し…

秋の雑感

僕は寝床との相性が悪い。我が家の就寝環境を向上させようといろいろ試みたが、いまだ正解に辿り着いていない。ビジネスホテルの固いベッドが好きだが、あれが理想系だとも思えない。旅館の布団も捨てがたい。出先の方が快眠できてる気がする。でも、それは…