2023-01-01から1年間の記事一覧

ミドル博士と体育氏

なんとなく気力が湧かなくて、この日記をしばらくサボっていた。中年で気力が湧かないと言うと、メンタル的な何某の疾患を疑ってしまうだろう。多かれ少なかれ、50歳目前の独身男なので不安はある。その不安が心理的に圧迫して気力を起こさせないのかもし…

世界にひとつのパブリック

酒場に行く時はなるべく機嫌良くしていたいと思っている。それを意識していないと不機嫌になるわけではないが、もとから社交性に乏しい人間なので、オフィシャルな場に出る時は構えてしまう。体格が大きめな方なので、変に目立ってしまう。それが他人の目を…

とりあえずトリアージ

腰の痛みに取り憑かれて、ほとんどの時間を腰の角度補正に要している。疲れる。痛みの程度は段々おさまってはいるが、気にしないで動作できるレベルではない。立つと痛いし、腰を前傾させるとビクッとなる。安定感がない。それでも当初よりは可動域が広がっ…

腰の爆弾抱えて走れ

数日前から、たまに発症する腰痛に襲われている。持病というほど付き合いは古くないが、慌てふためくほどの驚きもない。前に何度か味わった不都合だなと思い、まったく面倒なことだと諦めるだけだ。病院に行って痛み止めを打ってもらっても良いが、なんとな…

酔いどれスワンソング

先週末は久しぶりにカラオケスナックに行った。大人になったら何軒かの馴染みのスナックを持ちたいと思っていたのだが、いまだにそこには至ってない。その日は酒場の知り合いに誘われるがままに連れられたに過ぎない。歌う気はなかったが、すすめられたら絶…

すべてがGにある

僕は「ゴルゴ13」が好きだった。もちろん漫画の方だ。アニメは観ていない。実写版の映画は怖いもの見たさで興味はあるが、そちらも観てはいない。好きだったと過去形にしているのは、今は好きではないという意味ではない。単に最近は読んでないからだ。そ…

選手を信じて声を枯らす

プロ野球の開幕はまだ先だが、今年は球場での声出し応援が一部解禁されるらしい。喜ばしいことだ。あまり現地観戦するタイプではないのだが、中継で観ていても声が聞こえる方が盛り上がる。好きな選手の応援歌は歌いたくなるし、その選手が活躍すれば応援し…

言葉は転がる石のように

普段なにげなく使っている言葉でも、その出自を聞くとハッとするものがある。例えば「生き急ぐ」という表現があるが、これは古くからあったものではない。「死に急ぐ」という言葉の反語的なニュアンスで、ある歌の歌詞に登場したのが80年代の初頭。それが…

言葉に群がるハイエナたち

特定の業界内だけで通用、または慣例的に使われている符牒のようなものがある。業界用語であったり、書類での指示を簡略化させたマークなどのことだ。そういった符牒を調べている知り合いがいる。そして、僕が仕事でそういう符牒を使っていないかと聞かれた…

街角にブックマーク

近所のラーメン屋で昼メシを食べたあと、その店の近くに古本屋を発見した。ずっとそこにあったような佇まいだったが、この界隈に引っ越してきて10年以上経っているのに全然気付かなかった。もしかしたら最近できたのかもしれない。そう思って見ると、いや…

ナイトメアフィーバー

もともと体温が高い方だと思う。平熱で37度近くある。体温が高い方が免疫力が高いというメリットがあると、最近は聞く。実情は知らないけれど、子供の頃から現在に至るまで、僕の平熱は大体そのくらいだ。だから、昨今のようにシビアな感染症対策社会では…

ポセイドンのギフト

数年来の自粛ワールドの余韻で、いまだに遠出は控えている。出掛ける気持ちになれないのだ。実際まだ完全に無警戒でウロウロして引け目を感じないわけではない。ウイルスに感染するリスクは高いし、そうなった時にはそれなりの手続きがいるだろう。それでも…

ワイルドキャットの夜

犬派猫派論争。僕はどちらの派閥にも属さないが、人から聞かれたら「犬の方が好きかな」と答える。犬とは縁がある。別に良い話でも何でもないが、よく噛まれる。小さい頃から最近まで、何度か印象的な噛まれ体験があった。だから恐怖の方が優るのだが、それ…

アンバランス・スティック

僕は割り箸を割るのが苦手だ。無意識に割ると必ずアンバランスな割れ方をする。もともと割り箸って長さが物足りないのだが、バランスを欠くと短い上に持ち難い。全飲食店が再利用できるタイプの箸に変更すれば良いのに、今でも割り箸が幅を利かせている。誰…

過剰な宴による減量法

僕に自傷行為の癖はないが、たまに乱暴な欲求が抑えられなくなる。一昨年から健康のために体重を90キロ未満にキープするようにしているのだが、そのためにはジョギングをしなければいけない。散歩でも良いが、部活野郎なので走らないと気が済まない。その…

雪の予感に震えて眠る

子供の頃は雪が大好きだった。関東住みの人間にとっては非日常の世界、それが雪だ。普段見慣れた景色がまるで変わる。それは、つまらない毎日が、嫌なことばかりの生活がリセットされるような感覚だったかもしれない。別に子供時代にツラい経験をしたわけじ…

頭の中だけで飛べ

仕事の縛りもあるが、体が自由になれない時は頭の中だけでも自由でいたい。子供の頃は、想像力で飛べる距離は実生活の範囲内だけだったと思う。でも、現実味のあるジャンプが可能だった。記憶にある範囲のどの時間でも、まるで現実にそこにいるようなリアリ…

呪いを解くのは労働

昨日から仕事に取り憑かれてしまい、頭から業務が離れない。慣れないし得意でもない仕事だから、とにかく早く終わらせたい。その一心で、最速でミスなく仕上げられる方法を模索している。そんな感じで落ち着かないから、つい発注元への電話確認が多くなって…

仕事に取り憑かれる

先日から新しい仕事に取り掛かっているが、慣れないため苦戦している。難しい作業ではないのだが、急ぎでありながらミスを許されないというのがプレッシャーになっている。僕はプレッシャーに弱いので、こういう仕事は早く終わらせたい。でも、速さがミスを…

意固地なシスター

僕には5つ歳の離れた妹がいる。年齢差があるのと、先に嫁いで行ったこともあり、あまり詳しく人となりを知らない。どんな人か分からないのだ。なんとなく地味で、引っ込み思案の陰キャというイメージだった。いや、それほど明確に陰キャと決めつけられるほ…

見つからない鍵の在り処

ふと思い出そうとしたことが、パッと浮かんで霧消してしまうことがある。思い出せないままだと気持ち悪いので、スマホですぐに検索する。でも、何かしら関連ワードが出てこないと探せない。そこで関連ワードを考えている間に、もともと考えていたことを忘れ…

Running with shout at the devil

大学の部活は、学生の自主性に任せた自由があるものだと聞く。でも僕が入学した当初は、旧時代のスパルタが横行していた。それは先輩の厳しさではなく、鬼コーチが支配する閉鎖空間だった。みんな高校時代は厳しいチームで鍛えられているので、僕以外は高校…

ネガティヴ不発弾の誤爆

気心知れた仲間と一緒にいると、つい本音がこぼれてしまう。僕は、普段からネガティヴなことにフタをして話しているので、そのフタを開けてしまうのだ。最初は恐る恐る開けて、でもちょっとフタをズラすと、中からネガティヴがぬんと顔を出す。酔いに任せて…

文字の羅列と踊ろうぜ

本を読むということは、少なからず知識を得ることでもある。僕はエンタメ小説かノンフィクション系しか読まないが、常に本を手元に置いておきたいと思っている。それはマンガを読む感覚と大差ないのだが、他人の目からは文学的な気取りに見えることもあるら…

パーティ・クラッシャー

昨年末に大学のOB会に期せずして参加した時に、急に終わりの挨拶をふられた。久しぶりに顔を出したので「なんか言えよ」的な軽いフリだったのだろう。でも、学生時代の僕は宴会でウケを狙うタイプだった。こういう場面に来ると、当時の自分がフラッシュバ…

なぜかモーターサイコー

僕はバイクに乗ったことがない。後部座席に乗ったことはあるが、公道を自分で運転したことがない。普通免許に付属されている原付ですら教習所でしか運転したことがない。バイクに対する憧れというか、理想像のようなものはある。小さめのオフロードバイクを…

崩壊寸前のヘイター通信

悪口が苦手な僕だが、それは「悪いことを言うと自分に返ってくる」という道徳めいた言葉を信じているからだろう。あとは、大勢で悪口で盛り上がった後の居心地の悪さを感じるくらいなら、まったく悪口を言わない方がマシだと思ってしまう。心の健康のために…

ハイプレッシャーライフ

以前の職場の同僚で、今でも月に一度は顔を合わせる人間がいる。僕は外部スタッフとして関わっているだけなのだが、彼はその事務所の専任スタッフである。いつも事務所に泊まり込んでいるので、外見が酷いことになっている。その事務所はガスを引いてないの…

ヤングアダルトの式典

子供の頃は本屋によく行っていた。立ち読みしやすい本屋を何軒かハシゴして、ヒマな時間を埋めていた。その頃の薄ぼんやりとした記憶で、棚のコーナー名に「ヤングアダルト」と記載されていた。当時は何のことかわからず、その言葉の響きからエロスの要素を…

ポロリ、記憶ポロリ

中年域になると、小さい頃の記憶は鮮明で最近のことは全然覚えられないということが増える。それは、幼い頃は積み重ねた時間が少ないのでストレージに余裕があるが、その何倍も生きてしまった今となっては時系列にすべてを処理しにくくなるという。そんな説…