ナーバスモーニングブルー

 僕が前の職場を辞めて、なし崩し的にフリーランス化してから、唯一の良いことは早起きしなくていいことだ。いや、早起きをしても良いのだが、怠惰な朝の味を知ってからは早起きが完全に苦手になってしまった。特に冬場は寒いので、いつまでも布団から出られない。この怠惰が年々酷くなる。

 学生時代は暗いうちから起きていたので、早起きすると当時の憂鬱な気分が甦る。寮生活の朝は、朝飯前のラジオ体操で始まる。当番の日は全ての部屋を回って、先輩を起こしに行かなければいけない。普段から普通に話せないくらい怖い先輩は、寝起きの不機嫌も相まって恐怖の極みなのである。

 そんな過去の記憶が、僕の朝を憂鬱にしているのだろう。などと勝手に言い訳して、とにかく僕の冬の朝は遅い。それでも、社会人として早起きしなければいけない日がある。仕事だ。明日は5時起きで静岡へ出向かなければいけない。週末は静岡で過ごすことになる。ハードな仕事になりそうだ。

 これがひとりで新幹線に乗って行くような出張なら、もう少し気分は楽なのだ。しかし、今回は旅のお供がいる。仕事先の社長にクルマで連れて行ってもらうのだ。出先でも同じ場所で働くことになる。広いイベント会場での仕事なので顔は合わせないが、自分だけの裁量では動けない業務なのだ。

 こういう僕にとってはイレギュラーな仕事が入ると、その日まで憂鬱な気分が募ってしまうのだ。酒を飲んでいても「週末は速く起きれるかな」などと考えてしまう。そんな気持ちが頭にあったので、今朝も5時に起きてしまった。一瞬「やべ、出なきゃ」と起きかけたので、損した気分になった。

 先週あたりから周囲の人に「体調が悪そう」とか「元気がない」と言われていた。実際は、この早起き問題で頭が支配されていただけのことだ。どうしても陽気になりきれない。気持ちの切り替えが下手なのだ。早起きに対して緊張感を拭えない。これは習慣化させる必要があるので、朝活するか。

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体調が悪そうと言われた日にもグラタンを食べている。元気な子供の食べ物。