今年の冬はヌードル不足

 最近なんとなく外食が減っている。お行儀よく家に引きこもって生活しているわけじゃないのだが、ほぼ自宅で仕事できる現状が外出を激減させた。ストレスを溜め込まないように夜は飲みに出かける。ただ、昼は家で食べることが多い。本当は昼飯だけは大食い、雑食を満喫したいと思うのだが。

 外の仕事が減ったこともあるが、昨年末に自分のクルマを処分して以来、行動範囲がさらに狭くなった。東京と隣り合わせの埼玉住まいではあるが、クルマがないと不便な田舎町だ。以前はクルマで通っていたラーメン屋も、足が遠のいてしまう。ちょっとした健康志向も相まって忘れかけている。

 何度も通って、店の大将と軽口を話せる程度の親密さも芽生えたラーメン屋に、もう何ヶ月も行ってない。自転車で行くとなると、ちょっと気が遠くなるような距離だ。しかも、体が拒否反応を示す程度に急な橋を渡らないと行けない。大きな橋を渡るということは、隣の市に行くことを意味する。

 僕の住むエリアからは、市内を西上から東下に横断するような襷がけの位置関係になる。僕の家は、生まれてから現在まで2回引っ越している。その歴代居住エリアをすべて網羅した先に橋があり、その橋を渡った先にラーメン屋がある。暗い過去があるわけじゃないが、昼から浸る気分でもない。

 僕の好きなラーメンは、喜多方ラーメンや佐野ラーメンなどのシンプルなものだ。我が家の近辺にはないが、それ以外でも美味いラーメンは好きだ。隣町のラーメン屋は太麺ワシワシ背脂ギトギトの山盛りラーメンが主力だ。その手のガッツリ系ラーメンは苦手だったのだが、通うことで克服した。

 つまり努力して食べられるようになったものなので、ある種の成果なのだ。それを食べることは、自分の中にいる大食漢のご機嫌伺いでもあり、健康のバロメータでもある。不健康極まりないハイカロリー飯だが、それを消化できる内臓の持ち主だと胸を張ることができる。早く再確認しなければ。

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富津名物・竹岡式ラーメン。僕の好みではなかったが興味深い麺体験だった。