底から見える景色

 今年のプロ野球が開幕してから約1ヶ月。感染症対策などで選手が揃わない状況が続いていたが、次第に落ち着いてきた感じではある。外国人選手も合流してきたし、隔離で戦列から離れていた主力なども比較的揃ってきたと思う。ようやく全てのチームが本来の戦力で試合ができる環境になった。

 僕が応援している横浜のチームは、開幕後のスタートダッシュで埋もれ、現時点で6勝21敗でダントツの最下位である。評論家筋からは「優勝するチームはここまで大幅に負け越すことはない」と言っているので、すでに今シーズンはトップ争いから外れたと宣告しているようである。悔しいぜ。

 このチームが弱い状況には慣れていたつもりだが、ここ数年のラミレス監督による強化というか奇策というか、とにかく上位で戦えるチームに育っていたと思っていた。そして今年、満を持して登場した三浦番長による新チームは、オールドファンの期待をも背負って華々しく船出したはずだった。

 前監督がいろんな奇策を用いていたのは、そうしないと勝てないからだと今になっては思う。あとは、去年まではとにかくチーム打率が高かったのだ。大味な攻めで残塁も多かったが、大量得点を期待できるチームだった。それがピッチャーの心理に作用して、のびのび投げられたのかもしれない。

 今年は打線が打てないし、投手陣の失点も多い。最近になって落ち着いてはきたが、開幕当初は先発も中継ぎも抑えも、誰も彼もが打たれる印象だった。先発ピッチャーが大量得点されてしまい、そのまま反撃が追いつかずに負ける試合を重ねて今に至る。打線はすこし復調の兆しが見えてきたが。

 こんな散々なチームなのだが、ここ数年の流れで熱心に応援してしまうのだ。負けると我がことのように悔しいし、勝った時は猛烈に嬉しい。圧倒的に弱いので、勝つことのレアさが高まっているので、逆に勝利の喜びが大きい。でも、負けた悔しさは体調にも影響しそうなので、連勝を期待する。

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数年前の神宮球場。初夏のナイターとビール。こんな日常が当たり前だった。