川沿いでマイフレンド

 高校の同級生が近所に住んでいる。僕は実家者の独身中年だが、彼は結婚した相方と2人の娘とともに暮らしている。近所だからと言ってしょっちゅう遊びに行くことはないが、僕のジョギングコース沿いに彼らの家があるのでたまに会う。僕がジョギングをサボりがちなので、あまり会えないが。

 もう「毎日走ろう」などという無理なお題目は捨てた。とりあえず冬季は寒いので「日曜日だけ、もし気が向いたら平日も」くらいのスタンスで走っている。昨日も天気が良かったので、本当なら朝走りたいのだが、思いっきり正午から走り出した。かなりスローペースなので、1時間ほどかかる。

 いつものコースを走っていると、帰路で友人宅の前を通った時に、久しぶりに出くわした。1年ぶりに会ったのだが、僕にはなにも話題がなかった。彼の方から別の友人の近況や最近あった出来事が語られたので会話は弾んだのだが、別れてからつくづく自分はおもしろ味のない人間だなと思った。

 いや、多分話すことはあるのだが、日々このようにブログに記しているとアウトプットが済んでしまう。誰かに話したい願望や、この話題はアイツに教えたいなという気持ちがすり減ってしまうことがある。いや、誤解かもしれないが、話題のストックを深いところに保存しているような気がする。

 僕はあまりエピソードを話さないのかもしれない。それよりも、その場での会話のやり取りを楽しみたいのだ。だから、先方から話題が提示されれば、それについて話すのが楽しい。そこで出る僕の意見に大した意味はないけど、そういう意見を交わすことが好きなのだ。だから、会話自体は弾む。

 逆に僕から話題を提示しても、それが先方の興味を引かないと会話が弾まないのだ。こういうことは、初期の女性とのやりとりで起こりがちだ。沈黙を嫌って無理やり話題を探すのだが、相手の興味が得られないと自分もつまらなくなる。むしろ、自分がリアクション側に立った方が楽なのである。

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誰とも話題にしなかったせいで、どこの何ラーメンかも忘れ去られた写真。