出口の光は幻か

 年に一度だけの繁忙期がもうすぐ終わろうとしている。この時期の忙しさは分かっていることなので、仕事を絞っている。だから、あまり焦ることはない。ただ拘束時間が長いのでウンザリする。そんなビジータイムも終わりが見えてきた。あとは僕が仕上げるだけの段階だ。見落としがなければ。

 これが、毎年いくら丁寧な仕事をした気になっても見落としがある。そのミスを織り込み済みで早めに進行しているわけだが、結局最後は帳尻が合ってしまう。今年は例年よりも脱力系で、あまりシビアに確認していない。そろそろ最終段階に進んできたが、この段階でミスが散見されてきている。

 たぶん今日中には仕上がってしまうだろう。でも、先方の確認の後に修正が何度か入ると思われるので、来週いっぱいは繁忙期が続く。これが終わると年末だ。何かと物入りの年末年始になるので、いま必死に働いている。でも、この繁忙期のギャラは来年の2月末に入るので、年末は財布が寒い。

 これも例年通りで、夏の終わりあたりから秋口まではヒマだ。その時期に仕事を取ろうと頑張れば、豊かな年末を過ごすことができる。それができないのは、ヒマを良いことにダラけてしまうからだ。今年ももちろん大ダラけだ。その皺寄せで、もっとも飲み会がホットな年末の軍資金が不足する。

 生涯を通じて常にプアーな僕だが、その割に仲間は多いと思う。その仲間と会うのに、年末の飲み会は最適な場だ。この時期しか会えない人もいるし、こういう場でのインプットが僕の栄養になる。痛風持ちの体にムチ打って、連日の飲み会を走り抜けたい。そのためには臨時収入が不可欠である。

 バイトするか。たぶん年末の軍資金稼ぎとして働くなら、いま動かないと間に合わない。この時期にバイトを募集する職種を考えると、年末に向けた繁忙期の応援要員などだろうか。それだと年末もシフトに入らなければいけない。飲み会に行けないではないか。それでは本末転倒なのでやめよう。

忙しくなると家にこもってしまうので、たまに入るクルマ移動は息抜きになる。