リメイクの才能ください

 サイズが合わなかったり、ちょっとヤレてきた服をリメイクしたい。ウエストが太すぎるパンツ(気取ってズボンのことをパンツと呼んでしまった)のウエストを絞る部材がないかと探していた。そのパンツはベルトループがないので絞れないのだ。紐を通そうと試みたが、貫通させられなかった。

 その後は解決策も思いつかず、放ったらかしにしていた。そして先日、朝の情報番組をぼんやり観ていたら気になる話題が取り上げられていた。女性のデニム(あ〜恥ずかしいったらありゃしない、この表現)のウエストにタックを入れる部材が紹介されていた。ワケわからない商品があるものだ。

 調べたら、ウエスト調整クリップと呼ぶらしい。商品名がわからないと店頭で買えない。ネットで買えば良いのだが、店頭で実物を見つける喜びを味わいたい。いや、そもそもネットでモノを買ったことなんてライブのチケットくらいだろう。身に付けるものは見て触って買わないと安心できない。

 あとは買うだけだが、さて何処に売っているものやら。なんとなくスマホで情報を掘っていると、ウエスト絞りのライフハック的な記事を見つけた。そこに文具のクリップで仮止めするというのがあった。確かに代用できるが、金具が腹に触れて気持ち悪そうだ。そう思いつつ部屋を見回していた。

 とりあえず1個だけ見つかったので、パンツのウエストを適量摘んでクリップ止めした。悪くないが不安定だ。そして、やはり金具が腹に触れて気持ち悪い。思った通りだ。ちなみにクリップは「ダブルクリップ」というタイプのものを推奨していた。かなりの枚数をまとめるタイプのクリップだ。

 これで仮にウエストを絞ったとしても、その後は履かなくなる可能性が高い。リメイクが思ったような仕上がりにならず、使い勝手が下がるのだ。ジャケットのボタンを付け替えた途端に着なくなるということがあった。たぶん、そういう才能がないのだ。改良のつもりが改悪になるという好例だ。

蕎麦湯は好きだが、特に美味いというものでもない。これも一種のリメイクか。