中年版恥ずかしいカラダ

 僕はタンクトップが苦手だ。ハッキリ言って似合わない。夏場に暑すぎて仕方なく着ることはあるが、できれば着ないで生涯を終えたい。ただ、着慣れてないということも似合わなさの要因だと思うので、たまに着てみる。もちろん家着だ。そして、その都度絶望的な気分になるほど似合ってない。

 まず違和感がある。今までずっと避けてきたわけだから、急に納まり良く似合うなんてあり得ないとは思う。でも、最近は痩せてきたし、ジョギングで体も焼けているので期待した。僕が過剰に期待すると絶対に裏切られるのは、経験上熟知している。それでも、その裏切りを裏切って欲しかった。

 今日は涼しかったので、最近またサボり癖が出てきたジョギングに出た。タンクトップで走ろうと思い、着替えて出ようとした。その時に嫌な予感がして玄関の鏡を見ると、やはり似合ってない。そこで「ええい、行っちゃえ」と出てしまえば慣れへの第一歩になったのだろう。だけど、着替えた。

 このタンクトップというアイテムは、いつから着られるようになったのか。僕の記憶では、子供の頃は「子供服」としてのノースリーブはあった。でも、大人の男のノースリーブはランニングシャツと呼ばれる、いわゆる肌着しかなかったような気がする。いや、女性は着ていたような気もするが。

 そういえば、古いアーティストの写真などを見るとタンクトップを着ているんだよな。たぶん当時はランニングシャツと呼んでいたんだと思うが、胸に数字やネイビーリーグのロゴなどが入った派手な色味のランニングを見た記憶がある。ああいうのだったら古着屋に良い感じのヤツがありそうだ。

 確かに僕の目的はジョギングに着るシャツなんだから、タンクトップにこだわる必要はないのだ。そもそもタンクトップって何だ。ちょっと調べたら、何やらアメリカではAシャツとも呼ばれているらしい。真偽のほどは分からないので「諸説あります」案件だが、まあランニングシャツで良いか。

体型を気にすると食事制限に走りがちだが、このラーメンをやめる気はない。