油まみれの着せ替え人気

 昨日は暖かかったので、半袖で出かけた。夜は冷えるかもしれないと思い、念のためジージャンを持って出た。中年になるとTシャツだけで外出するのは無防備な気がするのだが、せっかく痩せたので無防備で攻めてみた。やはり軽装は気分が良い。いつでも走れる服装が理想なのは昔から不変だ。

 とは言え年相応の服装というものはある。走るのに邪魔にならないような軽装が理想的ではあるが、年齢ごとにバリエーションがあるはずだ。その点、僕の服装というのは長年まったく変わらない。同じ服を何十年も着ていたり、似たような服を買い足したりするので、見た目の変化に乏しいのだ。

 もう何年も前の話だが、大学時代の先輩に会った時に「学生時代とまったく同じ服を着ている」と言われた。本当に同じ服を着ていたわけではなく、センスがまったく変わっていないことを揶揄されたのだ。ちょっと恥ずかしかったが、あの頃の僕のことを覚えてくれていたことは少し嬉しかった。

 思い返すと、大学生の頃はアメカジ全盛時代だった。中古のビンテージジーンズが高値で取り引きされたり、人気のスニーカーが街で狩られたりする時代だ。僕は流行のど真ん中をハズすタイプなので、そこまで王道のアメカジではなかった。ただ、お金は全然なかったので古着屋にはよく行った。

 そんな貧乏ファッションと変わらない服装なわけだから、中年になっても垢抜けないのだろう。今では王道をハズすのではなく、単に何が主流で王道なのか分からなくなっている。分かろうともしていない。オシャレは若者のものなので、僕は彼らから悪目立ちしないエキストラであれば良いのだ。

 僕が学生時代と変わった唯一の点は、アロハシャツなどの柄シャツを着るようになったことだ。それは、丸くなった体型を誤魔化すための方便だった。痩せたとは言え、サイズは変わってないから今でも着る。柄シャツはなんとなくオシャレで、しかもフリーランスっぽさを演出できるアイテムだ。

このアロハシャツは10年前に購入。これが最後に買った柄シャツと思われる。