僕の日曜日を捧げる

 高校OBで作った野球部に参加するようになって15年くらい経つだろうか。ほぼ素人の僕が野球をやろうと思ったのは、それまで続けていたラグビーをやめて体を持て余したからだ。それに、少年野球時代のリベンジのような想いもあった。僕は野球が下手だったので、上手くなりたかったのだ。

 実際に始めてみると、試合しかしないので上手くはならない。練習は自分でバッティングセンターにでも行ってやってくれという感じだ。自主練では絶対に上手くならないんだよなぁと思いつつ、結局は何もしないで試合にのぞむので能力は15年間まったく変わらない。むしろ経年劣化で落ちた。

 何に3回ある大会はトーナメント方式で、毎回決勝まで行ったとしても年間9試合しかできない。そして、毎回決勝まで行けるわけでもない。今年に入ってから2大会行われているが、すでに2回棄権している。実質1試合しかしていない。棄権しても義務があり、審判員として2人駆り出される。

 今週末の試合も人数が集まらずに、棄権となった。審判員は持ち回りなので、今回参加表明をしていた僕ともうひとりが指名された。審判員というのは塁審3人とスコアボードを操作する人間1人を割り振るのだが、僕は塁審が苦手だ。苦手というより、できないことをやらされている気分になる。

 以前は審判講習というのが年に1回あったのだが、僕が参加したいと言った年度の参加希望者が僕しかいなかったので中止になった。それ以降は行われていない。僕は団体の中では役に立ちたいと思うタイプなのだが、そのための準備がない状態でいつも塁審をやっている。これが結構キツいのだ。

 それでも八方美人が炸裂して、引き受けてしまった。試合もしないのに、興味のない野球の試合を見続けなければいけない。そこそこの苦行だ。しかも近所というわけじゃない。クルマで片道30分以上かかる。せめて旅行感を出すために電車で行こうと思っているが、それはほぼ1日仕事なのだ。

先日のプロ野球観戦のあと、翌週には自分が草野球の塁審をやるとは想定外だ。