野球が目に沁みる

 細々と続けていた草野球が、今年から活動を縮小するそうだ。今までも大々的に活動してきたわけじゃないが、市内のリーグに参加して年3回のトーナメントに出てはいた。それを年1回、秋の大会だけ限定的に参加することになった。本当は活動休止の予定だったが、市の好意で年1を許された。

 昨年は二度の不戦敗を喫して、いよいよ人数集めがキツくなってきた。不戦敗でも審判の手伝いには行かなきゃいけないので、毎度2人の犠牲者が試合もないのに日曜日の一定時間を拘束される。僕は草野球チームが加入しているリーグの市内には住んでないので、かなり遠い。でも免除されない。

 今ではプロ野球中継を観るし、好きな球団を熱心に応援している。だから野球は好きだ。この草野球チームに入った時は、単純にラグビーを辞めたので代わりのスポーツとして選んだに過ぎない。同級生主体の(というか当時は全員が同級生)チームなので、安易な気持ちで参加するようになった。

 あれから10年ちょっと。野球は上手くならない。バッティングに関しては、まったく打てなくなった。走れないので守備も下手だ。そんな状態なので活動休止でも構わないと思っていた。それでも年1回だけ野球の季節があるというのは嬉しかった。やっぱり、どこかでやり残した感があるのだ。

 今はシーズンオフだし、プロ野球ストーブリーグ的な動きにも目立ったものはない。イチバン近くで楽しみなのはWBCで、こちらには推しチームからの参加選手が2人いるので活躍を期待する。本当なら誰も参加せずに、ばっちり休養を取れたほうが良いのだが、出るからには活躍して欲しい。

 野球は「見ているとやりたくなる」タイプのスポーツではない。経験者は違うかもしれないが、僕のように草野球を触る程度の素人にはそんな衝動は起こらない。ラグビーは、以前ならやりたい衝動が確かにあった。でも、昨今ジャパンが世界に通用するようになってからは見る専門に落ち着いた。

打てないのは動体視力の衰えだろう。車窓から車外を凝視して鍛えるしかない。