冴えないサンデースポーツ

 日曜日に今年最後の野球の試合に参加した。初戦はローカルルールにより、3回コールド負けとなった。僕らの次の試合が不戦勝となったということで、勝ったチームから練習試合を申し込まれた。ほとんど試合にならなかった僕らと、せっかく集まったのに試合ができない彼らと利害が一致した。

 もう一試合できるのは嬉しいが、対戦相手がちょっと強いことが気がかりだ。外野にバンバン球が飛んでくるので、僕がその日守らされていたレフトは忙しくなりそうだ。でも、まあ練習試合だし、ノックのつもりで受けよう。そんな風に考えをポジティブ変換していたら、試合が楽しみに思えた。

 そんなことを考えている時に、ベンチにマネージャーが入ってきた。僕が入部してから球場で見たことはなかったが、実はこの野球部には女子マネージャーが数人いる。女子というのは年齢を示す言葉ではない。マネージャーの頭につける場合は何歳でも女子なのだ。それは前世紀に決まった掟だ。

 彼女らは揃って僕と同い年だ。同じ高校の卒業生で立ち上げた野球部なので、彼女らも当然のように同じ高校出身だ。後で確認したら、高3の時に全員僕と同じクラスだったそうだ。そのクラスが主体になって作った野球部だから、それは当然なのだが、僕がかなり遅れて入ったので記憶が怪しい。

 とにかく、珍しく女子がベンチにいる状態での試合だ。僕にとって、スポーツと女性の相性はあまり良くない。大学の時も、彼女を試合に呼んだらイマイチ活躍できなかった。意識してしまいチームプレーが疎かになる。この日も内容はサッパリだったが、それは女子目線を意識したからではない。

 単純な話、疲れてしまったのだ。慣れないポジションで、何度も打球が飛んできて走り回らされた。プロ野球選手は上手いんだなぁと、改めて思い知った。そして、目が打球を追えないことにも愕然とした。フライのコースを確実に見失う。そんな無様な姿を晒しても恥ずかしいと思わないのだが。

山中湖周辺で見かけた水陸両用バス。野球が終わったので遠出でもするかな。