5月は音楽の祭り

 最近よく音楽を聴きたい気分になる。僕には趣味はないけれど、人並みに音楽は聴くし、読書はする。読書づいている時には音楽がおろそかになり、音楽ばかり聴く時は本を読む気にならない。すこし前に買い貯めた小説を読まずに放置して、主に家で聴くためのプレイリストを作りまくっている。

 例年、5月には音楽フェスがある。ここ数年のパンデミックにより中止だったり、規模を圧縮しての開催になっているようだ。今年からは再開しているのだが、最後にフェスに行った時に「もう野外フェスは疲れるなぁ」という実感があった。そのせいで、いまはフェスに行きたい気分が湧かない。

 フェスに行かない代わりに、サブスクで音楽を聴きまくっている。新しい音楽を掘ろうと思っているのだが、ここ最近は古い歌謡曲やLAメタルなどの前時代的な過去作ばかりを聴いている。本当に沁みる。知っている曲以外にも、当時聴きそびれた曲を探して聴くのだが、それらも懐かしいのだ。

 同じサブスクを使っている人同士の場合、自分の作ったプレイリストを聴かせることができる。先日も、酒場のノリで歌謡曲のプレイリストを作ると言ったので、忘れているかと思いつつ自分の楽しみのために作って送った。その感想を聞きたいような気もするが、送った時点で目的は達成済みだ。

 プレイリストを作ることは、ある音楽を自分のフィルターでゾーニングすることだ。雑誌のインタビューでアーティストが語っているような「カテゴライズ」という行為だ。記事によるとアーティストはカテゴライズされることを嫌う傾向があるが、それを知りつつ、でも敢えて分類しちゃうのだ。

 本当ならランダムに好きな曲を保存していけば良いのだが、聴いていて気持ちの良い流れてというのがある。それは曲の並びが論理的に破綻していないということだと、自分では解釈している。だからテーマを絞って集めた方が乗れるし、頭で理解しやすいのだ。耳じゃなくて、頭で聴くタイプだ。

ドーム上の球場の屋根。真ん中あたりにカラスの巣があるのが注目ポイント。