いちばん動きやすい季節

 日曜日は今年最初の野球の試合で、久しぶりにフル出場となった。ジョギングにより体力を底上げできていると過信していたのだが、翌日以降ずっと節々が痛い。ただ、天気が良かったので気持ちよく運動できた。いまの時期は晴れてさえいれば快適なのだ。今日なんて旅行に行きたくなる陽気だ。

 疑似ツアーに旅立とう。なんとなく北関東のシケた私鉄駅を見てみたい。前に出張でわたらせ渓谷鉄道に乗った時に、途中の乗り換え駅でかきこむようにラーメンを啜った。その駅がどこだか覚えていないが、駅前は夕方過ぎなのに真っ暗だった。そして一本遅れたら帰れない残念な地獄表だった。

 出先での食事だけを楽しみに生きていると言いつつ、タイミング的に「ここで食べないと」という場面で急いで食べることが多い。そういう食事が意外と美味いという嬉しい裏切りにはお目にかかったことがない。だいたい、まあ想像通りなのだ。味よりも速度を重視しているので何も文句はない。

 そういえば日曜日に野球の試合に行く時に、あまり使わない駅からバスで球場に行った。あれも広義の旅行と呼んで構わないのだが、帰りに送ってもらったので片道旅行となる。その駅で朝メシを食べようと思っていたが、残念ながら牛丼屋チェーンしかなかった。僕としては駅そばの気分だった。

 その牛丼屋では、僕は牛焼肉定食しか食べたことがない。朝早いので朝定でも良かったのだが、牛定しばりを自分に課してしまった。そのうえ、店員からライスを「大か小か」と聞かれてしまったので「スーパーサイズミー」のルールに則って大になった。朝イチでの大ライスは学生が食べる量だ。

 どうやら、昨年からの食事制限などで多少は少食になっているようだ。とにかく朝の大ライスが苦しかった。コメ宗教の信徒なのでひと粒も残さなかったが、早く食べられなかったのでバスにはギリギリになった。思い返すと移動先の途中メシでは、美味さを堪能している余裕なんてある訳がない。

本当はうどん派の僕。武蔵野うどんが駅そば的展開したら迷いがひとつ減る。