異次元スクールライフ

 昨日は草野球の試合があり、午前中から埼玉の端っこをウロウロ移動していた。球場が不便な場所にあるのでクルマで行くのが普通なのだが、調べたらマニアックなバスが出ていたので乗ってみた。時代に逆らうかのように、ICカードが利用できないバスだった。そんなローカルバスも面白いよ。

 ただ、帰りのバス時間までは調べていなかったので、誰かに送ってもらおうとお願いした。誰でも良かったのだが、そのクラブのリーダー格の同級生が送ってくれると言う。まあ、このクラブの人間はほとんど同級生なのだが、その中でも飛び抜けて社交的な人間である。その彼に送ってもらった。

 いや、実際に運転したのは彼の次男だ。我が子が運転できるような年齢なのだなと、結婚もせず子供もいない僕は思う。助手席で案内しながら運転技術のことをチラホラと話すのを聞いていると、子供に運転させるのもラクじゃないなと思ってしまう。例えば姪っ子の運転を考えると心配しかない。

 次男は高校の同級生を連れて来ていたので、帰りの途中で4人で昼メシを食べた。息子が運転するから、我々は昼から酒を飲める。ビールを飲みながら、つらつらと思い出語りのような話をしていたらちょっと酔った。2人で飲みに行く関係でもなかったので、珍しくて面白い機会だったと言える。

 いつも開けっぴろげで隠し事が一切ないタイプの男なので、特に改めて聞くことはないのだが、話していると意外と知らないことは多いものだ。同じクラスになったのは3年生の時だけなので、それ以前のことは知らない。部活も違うので、聞けば同時代のパラレルワールドを教えてくれるわけだ。

 野球の帰りにラーメン屋で真っ赤っかになって飲んでいるオジサンを、子供の頃は鬱陶しく思っていた。昨日はそんなオジサンだった。話は尽きないのだが、僕はヒマでもあちらの家族は予定があるようだ。そこから我が家まで送ってもらって、別れた。子供にとっては鬱陶しい昼メシだったろう。

ビールの苦さしか知らない頃は、ラーメン屋ではラーメンしか食べなかった。