アーユービジー

 最近は忙しいフリをして、酒場にPCを持ち込んで作業をしている。作業効率は爆裂に落ちるのだが、家でやっていると腐るので、息抜きのために酒場を利用する。当然、酒も飲む。飲むから効率が落ちるし、常連の会話に気が散るのだけれど、どうしても来てしまう。地元に甘えているのだろう。

 一応、締め切りが迫った仕事に追われているので、周りの会話には加われない。頭の中では仕事と現実の2系統が同時に走っている。作業する頭と、今いる所で起こっているムーブを同時に追いかけている。だから結構コミュニケーションを取っているつもりでいるのだが、現実の僕は無言である。

 思考のうえでは会話をしているのに、実際に言葉は発していないので、エア相槌のような状態になっている。エアなので誰にも気付かれない。でも、自分ではエアだとも思っていないので、会話の流れに乗った気でいる。ハタ目から見れば仕事しているように見えて、僕は会話に参加しているのだ。

 こういう脳内遊戯を重ねているせいで、記憶が曖昧になっているのかもしれない。ディープ飲酒した翌日の記憶喪失は、脳を酷使した成れの果てとも言えそうだ。たまには脳のリセットが必要かもしれないと思うが、それってPCでいうところの初期化かと考えると、さらに記憶喪失が進みそうだ。

 こんな世界がダラダラと続いているせいだと思うが、最近ものすごく旅行に行きたい。パスポートが失効しているので海外には行けないのだが、できればビーチリゾート的な南国でリラックスしたいものだ。そんな現実逃避に走りたくなる程度には忙しい。年に一度あるかないかな繁忙期と言える。

 この忙しさに辟易し、サクサク仕事をこなして多忙から抜け出したいと思うのだが、この忙しさをキープオンすることも大事なのだ。仕事を数珠繋ぎしていかなければ終わってしまうのだ。終わらせないために走り続けるのだ。忙しい経験が自分を強くする。この程度じゃ強くなれやしないだろう。

f:id:SUZICOM:20220307102028j:plain

忙しいと言いつつ、適当に家を抜け出して散歩しては謎の写真を撮っている。