夢は今日の予感

 酒場の仲間と電車で出かけていた。その路線に初めて乗る僕は、仲間でイチバン電車に詳しい人間についていくだけだった。出先からの帰りで途中下車して、酒場が乱立するエリアで飲み直すことになった。そろそろ駅に着くというところで、電車に詳しい人が他の客にカラまれてケンカになった。

 相手は2人組のサラリーマン風で、僕らは人数では勝るのだが、それぞれ離れた場所に座っていたので助太刀に立つのが遅れた。駆けつけた時には2人組は立ち去り、傷つけられた仲間がツラそうな顔をしていた。これは帰った方が良いだろうなと思っていたのだが、本人は飲みに行くと言いはる。

 駅で降りると仕切り役が代わり、その街に詳しい人間が「最近は南口がアツいから」と、その方面に向かって歩き出した。そこでハタと考えたのは「あれ、今の時期って遅い時間に飲み屋あいてるの?」ってことだ。その旨を伝えようと思って後を追うのだが、いくら急いでも一向に追い付かない。

 ジリジリしながら後を追うと、さっき仲間を傷つけた2人組がこちらに気付いた。すると、何故か僕らを追いかけてくる。黒い服を着ている彼らはまるでTV番組で芸能人を追いかけ回しているハンターとか呼ばれるキャラのようだが、それらが僕らを追いかけてくるので、思わず逃げてしまった。

 僕は駅を出て、すぐ近くに停まっていたトラックの荷台のブルーシートに隠れた。他の連中は僕とは別のトラックの幌に隠れてハンターをやり過ごした。しばらくして、さっき2人組から暴行を受けた仲間が怒り出した。僕らも逃げることはなかったなと、何となく気まずい雰囲気で散開となった。

 僕がかぶっていたブルーシートは、いつのまにか布団になって、僕の部屋のベッドに戻ってきた。妙に現実感のある夢だったな。ひとつ残念なことは、夢の中でせめて新しい酒場を開拓したかったということだ。まさか、夢にもコロナ禍が浸透しているとは思わなかった。また続きを見そうな夢だ。

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夢に出てくる駅はいつも超デカくて、誰かについていかないと迷ってしまう。