どのツラ下げて、どの口が

 昨日まで2日間、イベントブースの店番を初対面のご夫婦と3人でやっていた。ご夫婦はイベントの取材やお客さん回りなどもあり、その間の居残りは僕が1人で対応する。それは全然苦にならない。それ以外の時間は狭いブースに3人で並んでいるので、ちょっと圧が強いような感じも多少ある。

 僕にとって外の仕事は「健康対策」も兼ねているので、基本的には立ち番で、たまに踵を上げ下げしてふくらはぎを追い込んだりした。その成果は何も出ないが、帰りの電車ではクタクタで乗り過ごしたりした。そして、久しぶりの外仕事で疲れ果てた帰り道は、酒場に寄らずにはいられないのだ。

 まあ、そこそこ健康的な週末のプチアルバイトと言える。横に人がいる状態は気を使うかと思ったが、それよりも話し相手がいることの利点の方が大きかった。なによりも仕事の進みが早いと感じる。時間は等しく同じように進むはずだが、ヒマで動きのない時間帯を会話で埋められるのは助かる。

 会話と言っても基本的には仕事の話になる。相手の素性は割とシンプルで、初見でプロフィールを公表してくれた。だからこそ、コチラの手の内も見せなければアンフェアだ。そういう気持ちが先方にあったのかは知らないが、とにかくいろんな質問をされた。僕はそれに丁寧に答えたつもりだが。

 話しながら僕は、自分語りの気持ち悪さを回避させるために多少のらりくらりな言い方をしていたかもしれない。勿体つけているようで気持ち悪いが、あまり自分の話をするのは面白くないのだ。だってそれは、自分が飽きるほど知り尽くしていることだから。今さら再発見する余地もないだろう。

 もっとシンプルに分かりやすいプロフィールを用意して、この手の質問への解答例として提示するべきだろう。それが大人の嗜みというものだ。いつまでも徒手空拳を信条にしている場合ではない。それは優しくないだけだし、相手に対して甘え過ぎている。そんなことを思い知った2日間だった。

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イベント会場はランチ不毛地帯。それでもエスニックがあれば生きていける。