ロング・コールド・ミドル

 雪が降るとワクワクするのは子供だけで、いつの間にか鬱陶しさしか感じなくなっている。来月にクルマで出張する予定があるのだが、その行き先が山の方なので、雪が降ったら運転できない。チェーンを巻くとかスタッドレスに履き替えるとか、考えただけで憂鬱になる。雪とはそういう存在だ。

 もう10年以上前のことだが、クルマで山梨県本栖湖方面に向かっているときに、急に雪が降りはじめた。夏タイヤだったので、通りすがりのタイヤショップでチェーンを買った。面倒臭いのでショップの人に装着までやってもらった。さすがにスタッドレスに履き替える予算は持ってなかった。

 思い返すと仕事で行ったので、チェーン代は会社に経費として請求すれば良かったのだ。待てよ、この話は当時の会社の社長にも直接伝えているな。笑って誤魔化されたような気がするので、不愉快なことを思い出してしまった。このチェーンの案件を思い出すたびに、ここまでセットで思い出す。

 普段あまり運転しないのに、何故か冬に限って仕事で遠出することになる。それがいつも路面に難のある地域ばかりで、その数少ない機会のたびにタイヤ問題で悩まされる。でも、スタッドレスを履いているときには冬場の山間部に行く仕事がないのだ。その無意味な冬タイヤのクルマも処分した。

 仕事と安全を天秤にかけたら、余裕で安全が勝つに決まっている。でも、それなら早めに断るべきだし、いま断らないなら安全面をクリアにすれば良い。今回の出張の場合、やはりタイヤを換えておいた方が良さそうだ。知り合いに格安タイヤを手配してくれる人はいるが、今はハイシーズンだな。

 季節によって物価は変動する。スタッドレスのハイシーズンは売り手市場で、値段はともかく作業の都合で待たされる気がする。きっと早めに予約してくれと言われるだろう。まだ先のこととタカを括っているが、あっという間にその日はやってくる。あーめんどくさい!そんなことを思う雪の日。

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やはり電車移動が楽だ。写真は海芝浦駅。東芝に用事があったわけではない。