良い肉の日に今年を偲ぶ

 毎年、自分でデザインした年賀状を送ることにしている。だから毎年、なんとなく干支を気にしている。今年は祖母が亡くなったので、喪中はがきを出してしまった。一般的なマナーによると、祖母が亡くなった場合は半年過ぎたら年賀状は出せるとのことだった。半年は過ぎているが喪中にした。

 僕にとって年賀状は年末の大仕事だ。自分の分もあるが、何軒かのお客さんに頼まれて作る分もある。そちらの仕事も今年は減った。ひさしぶりにゆったりした年末になりそうだ。これによって仕事が減るだけなので、暇なことは稼ぎがないに等しい。でも、年末は暇な方が豊かな時間を過ごせる。

 いつまで経ってもテレビっ子な僕は、年末の特別感をテレビ越しに感じることが多い。年々面白くなくなるとは言え、そこを観ておかないと老けてしまいそうだ。情報についていけなくて面白がれない場合も多々ある。今のテレビに最新の情報があるのかという疑問もあるが、それはひとまず置く。

 子供の頃の記憶で、クリスマスを思い返すと必ず思い出す番組が「ドリフのクリスマスプレゼント」である。その主題歌が「サンタが街にやってくる」の替え歌で、それが浮かんで来るのだ。特にクリスマスに楽しい思い出なんてないけれど、この歌を思い出すとウキウキした温かい気持ちになる。

 そろそろ年末の雰囲気が漂いはじめる時期に入ってきたが、まだクリスマス的な意匠を街で見ることはない。もしかしたら、時世への配慮で街を派手に飾れないのかもしれない。テレビが醸成した配慮の気分が市井にも蔓延しているのか。知らんけど、とにかく年末は家に籠ってテレビ漬けなのだ。

 来年は寅年だ。例年のクセで年賀状のデザインを考えてしまう。タイガースの虎柄ユニフォームをモチーフにしたデザインが面白そうだ。そんなことを考えながら、すでに入っている年末の忘年会の予定を楽しみにしている。2年ほど世界が停滞してしまった感があるが、今年で終わることを祈る。

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年末は考え事をしながら歩くことが多く、慢性的な足首捻挫の僕は危険だ。