スターダストをつかまえて

 僕は比較的ものを溜めない方だと思っているのだが、かと言って何でもサクサク捨てるタイプでもない。邪魔にならないように置いておく、そんな仮置場のような場所があるのだ。実家者に両親と僕の3人で住んでいるわけだが、人数に対して部屋が余っているのでゴミ屋敷にならずに済んでいる。

 今年の春に亡くなった祖母はモノを捨てられない性分だった。こちらは要らないと思っていても「勿体無い」の言葉を盾に捨てさせない。祖母は戦前の生まれなので、食べられない時代、モノの少ない時代を通して育まれたハングリー精神の残り香なのだろう。同居する我々は受け容れるしかない。

 その祖母が何も言葉を残すことなく逝ってしまったので、残された遺品の処置に困っている。いや、僕は別に何もしていない。実際に祖母の遺品の大半は、もともと住んでいた秋田の家にあると思われる。こちらの家は埼玉支店のような感じなので、祖母のありったけが置かれているわけじゃない。

 それでも我が家の両親が「あれはここに、これはあっちに」とモノの整理に追われている。整理するモノがあるうちは、なんとなく存在を感じていられるのかもしれない。最近は母親にも元気が戻ってきたように感じるし、落ち着きを取り戻したのかもしれない。今後は僕の親孝行のターンである。

 そんなわけで、我が家は現在なにかとバタバタしている。気持ちの整理は整っても、処分しなければいけないものは多い。そんな中で、この数ヶ月の間追われていた書類仕事がほぼ片付いた。色々と届けなければいけない書類が多かったのだ。それが終わり、今は不要な書類の処分に追われている。

 人が片付けているのを見ていると、自分もザクザクと捨てたくなる。だが、冒頭に記した通り僕はそれほどモノを溜めない。仕事柄、処分できない雑誌はあるが、それも最低限だけ残して捨ててしまう。捨てられないと思っていたCDも、ここ数年で半分ほど売った。何か捨てられるモノはないか?

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むかし、AV機器が頻繁に出るゴミ捨て場があったが、見栄で拾えなかった。