もらってうれしいノベルティ

 何か商品を買った時に、キャンペーンなどでノベルティグッズがもらえることがある。ここ数年クリアファイルが増えた気がする。当初は使い勝手が良いのでもらえると助かったが、もう我が家でも余ってきている。ダブつきはじめると次の手が打たれるもので、今はマスクケースに変わっている。

 マスクケースがクリアファイルと同じ材質のものかはわからないが、ノベルティグッズには〈いま役に立つもの〉が選ばれる傾向があると思う。企業としては広報活動なので、使った人に良い印象を与えるグッズでなければ意味がない。そういう意味ではマスクケースはまだデリケートな気がする。

 現状がクリアになった時にまず思い浮かぶ映像としては、アメリカの大学の卒業式で帽子を空にぶん投げるみたいに、世界中の街角でマスクを空に放り投げる姿だ。実際にそんな日が来るのかはわからないし、来たとしてもマスクを捨てちゃダメなのだが、心象風景としてはマスクをぶん投げたい。

 状況がそういうフェイズに移った際は、ぶん投げても溶けてなくなる自然素材でできたマスクがノベルティで流行るかもしれない。パンデミックの象徴であるマスクを捨てる行為は、嫌な過去を捨て去って未来に向かう勢いを感じさせるではないか。でも、今の社会じゃ叩かれそうな行為ではある。

 話を戻してノベルティ。僕はビールが好きで、家で飲む時もグラスに注いだ方が美味しいと思っている。だから、たまにスーパーなどでグラス付きのセットで売っているビールにはつい手が出てしまう。普段飲まない銘柄には興味ないけれど、珍しい輸入ビールのグラスなどは迷わず買ってしまう。

 酒場に足繁く通っていると、ほんのたまにグラスの廃棄処分を手伝う時がある。「どうせ捨てちゃうからもらって」と言われて、いくつものグラスを持って帰って来た。こちらも先のクリアファイルと同様にダブついている。しかも、クリアファイルなんて場所を取らないが、グラスは邪魔なのだ。

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朽ちた建物(朽ち建)の写真入りクリアファイルならいくらでも欲しい。