跳ねる横隔膜、ふたたび

 最近やたらとシャックリが出る。以前もここに記したが、僕は一度シャックリが出るとなかなか止まらない。酒場で出ることが多いので飲酒が要因なのだろう。楽しむために飲みに行っているのに、シャックリで憂鬱になってしまうという悪循環。止めたくて水をたくさん飲むので、酒が進まない。

 いろんな人からシャックリの止め方を伝授されたが、結局何ひとつ効かなかった。これはシャックリの止め方なんてない、ということだと思っていた。でも、何事にも個体差というものがある。僕に合ったやり方は僕にしか開発できないのかもしれない。そう思って自分なりの止め方を探してみた。

 みんなが教えてくれる止め方は、どれも物理的な行為だった。文字で説明すると意味不明だが、コップの水を反対側から飲むとか、鼻をつまんで水を飲むとか、耳の穴に指を突っ込むなどの行為を試した。耳の穴はツボ押しの要領だと思われるが、これは当初てきめんに効いた。おそらく偶然だが。

 水の飲み方でシャックリを止める手法は、感覚的に効きそうな気がする。でも、これらのやり方で止まったことはない。結局どのやり方にしても精神的なものというか、プラシーボ効果に近いと思う。メンタルコントロールで鎮めるしかないようだ。そう割り切れば、自分なりの手法も見えてくる。

 横隔膜のけいれんがシャックリの実態なのだから、呼吸によるアプローチは間違っていないような気がする。以前効いた耳の穴押しを思い返すと、息を止めて耳の穴に指を突っ込んでいた。それを思い返して息を止めて、天井を見上げる姿勢でジッとしていたら、胸のあたりが鎮まる感覚があった。

 そのまま浅い呼吸で横隔膜の機嫌を伺うようにしていると、シャックリの気配が遠のく予感がした。10分ほど時間をかけて、上向きの体勢で息を止める〜浅く呼吸するを繰り返してみた。それで完全にシャックリを止められたのかというと、数時間後に再発した。でも、とにかく止め方は心得た。

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シャックリに苦しんでいる時の僕が頭の中で念じている言葉。それは止まれ。