生まれた場所から離れずに

 いい歳してこんなことを言うのは恥ずかしいが、昨日は48回目の誕生日だった。行きつけの酒場が長い休みに入るので、挨拶がわりに店を訪ねたら常連の人々に祝われた。新型コロナ対策でカウンターにオシャレな木枠を設置したのに、そんな苦労も水の泡だ。いや、ビールの泡と言っておこう。

 ちなみに僕は尿酸値を下げる薬を常用しているのだが、そんな人間にとってイチバンの敵はビールだそうだ。1日に飲んでもいいと言われている量は、缶ビール1本分くらいだ。そんな量で満足する呑んべいはこの世に存在しないが、医者が適量と言っているのはその程度だ。守ったことはないが。

 昨日も酒場の常連たちが、交互に「私から一杯」と振舞ってくれたので、遠慮なくいただいた。次は僕が振る舞い返せばいい。そんな好意の量が医者の言う適量を大幅に超えたあたりで、僕の記憶は怪しくなってくる。でも家に帰ってきてウナギを食べたことは覚えている。まったく浅ましい男だ。

 ただでさえ不自由なことが多くなってしまったのに、在宅仕事での運動不足解消と保健指導のススメによってジョギングを日課とする日々。暑いのでシンドイのだが、すでに日課に縛られて走らないと気持ち悪い体になってしまった。今日も、昨日のビールを汗で流すために暑い盛りに走るだろう。

 アルコールを汗で流すと言う発想は間違いだって聞いたことがある。でも、その内容とか根拠を忘れているので、やはり飲み過ぎた翌日には走って抜きたいと思ってしまう。そして、汗をシャワーで洗い流したら、涼しい部屋でオリンピックでも観ながらビールを飲むのが最高の休日の過ごし方だ。

 もちろん僕は節制中なので、ジョギングの後でビールを飲むような本末転倒なことはしない。いや、本当はしたいのだが、それをやり始めたらこのご時世に地獄の底まで堕落してしまいそうだ。その堕落を止めてくれているのは、これもいい歳して実家住まいというところだろう。家族に感謝です。

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酒場でもらった懐かしいアイス。子供心に容器に感心した覚えがある。