飛ばせタバスコロード

 ラーメン屋で問答無用のコショウシャワーを浴びせるのは失礼だという意見がある。まずは店の味をみてから足りなければ足すのがマナーだということだろう。僕はコショウをかけずに食べるが、それはマナーを遵守しているわけではない。ラーメンにコショウをかけると同じ味になるのが嫌なのだ。

 まずコショウをかけるという人は、ラーメンではなくコショウの味が好きな人である可能性が高い。または子供の頃から周りの大人がコショウをかけていたから、それが常識になっているのかもしれない。後者の場合は一度そのまま食べることを勧めたいが、前者の場合は好きにすればいいと思う。

 とは言え、僕もコショウを問答無用でかける時がある。カルボナーラを食べる時だ。あれには目一杯ブラックペッパーをかける。いくらかけてもコショウの味に負けないし、あの辛味を足すことで美味さも増す。個人の好みの話ではあるが、僕にとって切っても切り離せない関係だ。あー食べたい!

 他にも、トマト系のスパゲッティには高確率でタバスコをかける。タバスコ味は個性的なので、全部の食材や味付けがタバスコに消される可能性がある。そんな中で、スパゲッティはタバスコに負けない濃い味付けがなされている。逆にあの辛さを爽やかな酸味と感じるので、相性が良いのだろう。

 僕は激辛に強いタイプではないが、辛いものは嫌いじゃない。むせるし大汗も垂れるが、ときどき無性に辛いものを食べたくなる。そんな時に浮かぶのはタバスコの辛さだ。極端な激辛を欲するわけじゃなく、タバスコの絶妙かつ複雑な辛さを求めているのだ。最近、やっとそのことに気がついた。

 我家の晩飯がホワイトシチューだった。これにタバスコをかけたら美味そうだと思ったのだが、母親の味付けを無視するのは忍びないので最初は我慢した。でも、おかわりすることで味変を自分の中で許した。それが相性バッチリだったので、さらにおかわりしてしまった。タバスコ太りに要注意。

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料理と共に供されるタイプの副菜は、どの程度食べていいのかいつも迷う。