夜のバッドラック

 昨夜、駅から帰宅するために自転車を走らせていた。ちょっとした凹凸の振動で前カゴの中身が落ちてしまい、慌てて止まろうとしてバランスを崩し転倒した。自転車でコケるなんて恥ずかしい限りだが、その様を誰かに見られた気配はない。出血もしてないようだし、気を取り直して家に帰った。

 今朝、と言っても早朝、体の痛みで目が覚めてしまった。先日から僕の体を痛めつけている痛風の症状ではない。痛むのは右の胸のあたりだ。胸が痛いといっても大きな失恋をしたわけではない。物理的に痛いのだ。これはきっと昨夜の転倒の衝撃で胸のどこかが傷んでいるのだろう。心配である。

 胸の痛みは姿勢によって緩和される。どうにも痛い角度があるので、それを回避すれば平気そうだ。骨折などではないのだろう。筋を痛めたとか、そんな感じではないだろうか。医者に行くのは面倒なのでセルフジャッジを決め込むことにする。あの程度の転倒では大怪我になることはないだろう。

 のそのそと起きて気がついた。どうやら左ヒザにも痛みがある。打撲か捻ったか、そんな感じの痛みで腫れている。先ほど仕事部屋のパソコンを開いて画面を見ていたら、なんか頭も痛いような気がする。いや、首か。それは交通事故の際の軽い脳震とうに近い気がする。なんだか全身ボロボロだ。

 思い返すと、自転車で転倒したといってもバイクの立ちゴケみたいな地味な転び方だ。不意なことで受け身を取れなかったから、転ぶ時に変に体重が乗ってしまいヒザと胸を傷めたと推測する。頭の重みで首にも負荷がかかったのだろう。情けないカラダだ。しばらくは安静にしなければいけない。

 まあ各所に痛みがあるとは言え、問題なく動き回ることはできる。ちょっと心配になって自転車を見に行ったら、小さな擦り傷が1箇所だけあった。この自転車は買って間もないので、本能的に体を犠牲にして自転車を守ったのかもしれない。まあ自転車を犠牲にしても体の痛みは残ったと思うが。

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最近は見かけなくなった電話ボックス。夜になるとなんとなく不気味だった。