ひとり遊びの臨界点

 上の方から「大事な用事以外では出かけないでください」と要請されるようになってから1年半ほど過ぎ、いよいよ家でできることが少なくなってきた。本を読んだり音楽を聴いたり、以前の暮らしでやっていたことは今でも普通にやっている。それ以外の楽しみと言ったら飲酒行為くらいだろう。

 家で酒を飲むことなんて、別に何も特別なことじゃない。ただ、行きつけの酒場がやっていないから家での分量が増えるというだけだ。その際のツマミはプロ野球中継だが、推している球団がとにかく弱いので観戦ストレスで悪酔いしそう。家には両親もいるので荒れたくない。だから量は控えめ。

 僕は長年インドア派だと思ってきたが、ほかのインドア派の話を聞く限り、全然インドアに向いていない。家にいることが楽しいとか、外に出たくないとか、そういうタイプではないのだ。ただ結果的にひとりだから外出するのが億劫になるというだけで、同行者がいればいつでも出かけたいのだ。

 こんな自粛要請世界でもアイデア次第ではひとりで外出を楽しめるだろう。楽しもうとする精神が大切なことは、こんな世界になる前から思っていた。アイデアを持って実行する人はリスペクトするし、それにインスパイアされる。でも、いい加減ネタが尽きたというか、アタマが疲れてしまった。

 毎日ジョギングすることで出かけられないストレスは緩和できていると思う。ジョギングが日課にできなかったら家で暴発してしまったかもしれない。こんな世界にしたヤツらに負けないためにも、楽しいアイデアを考えてサバイブしていかなければいけない。それはひとりで完結できた方がいい。

 知らない間に僕は対立構造で考えてしまっていたのだろう。その対立する反対側は、ウイルスだったはずだ。でも、その対象が感染症対策にすり替わってしまっている。全体的にそのように感じる。インドアで体制側への不満を抱える世界。かなり不健康なことを強いられているように感じるのだ。

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自粛と言ってもまったく外出しないわけじゃないし、駅蕎麦も食べている。