早くも師走前

 今年はいろんなことがあったとか、何もしないうちに終わっちゃうとか、この時期になると言いがちだ。でも今年は、生まれて初めての全国的な自粛ムードにより実際に何もしていないけれど、特別な1年ではあった。忘れられない年になるかもしれないけれど、早く忘れたいと思うかもしれない。

 今年のトレンドが、これからの世界の新常識になるかもしれないという見方もあるだろう。リモートワークやズーム飲み会のようなことが当たり前に行われるようになったら、便利な側面もある。僕の実際の仕事自体はリモートワークで事足りる。ただ、この状況を経た後だと廃れそうだとも思う。

 この閉塞感の象徴として紐付けられてしまうと、そのワードを聞くだけで嫌な気分になる人はいる。ステイホームでも全然なんともないと言う人は、もともとインドアを楽しめる人か、その素養が状況により開花した人だと思う。今はそういう状況にフィットできた人の声が少しだけ大きいと思う。

 僕も人並み程度には警戒しているつもりだけれど、出かけたり飲みに行ったりは普通にしているので「緩んでいる」と言われる方の部類だと思う。でも、外に出ないと死ぬので仕方ないと思っている。「大切な人を重症化させてしまうかもしれない」などと家族を人質に取られた状況下ではあるが。

 この状況は長引くと言うより、世界には常にウイルスが「いる」と考えて対策しながら生きる方向で動いていきそうな気がする。そうなると実際のウイルス感染以外の、常に警戒しなければいけないという気持ちのストレスで参ってしまう人が増えるだろう。いや、もうとっくに増えているだろう。

 当たり前が当たり前じゃなくなるのはツラいことだ。この状況に答えは出ないし、将来的にも明確な終息宣言なんて出ないかもしれない。閉塞感に耐える、耐え続けることは誰にもできない。四面楚歌だ。それでも生きて行く。このデタラメな状況を懐かしいと思える時が来ると信じて生きて行く。

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自粛などと言いながら今年もよく食べた。今の季節、大好きなカキフライ。