TAとヤスとマーが笑ってた

 はじまるまでは賛否両論あったオリンピックだったけれど、結局は盛り上がった。そのスポーツを日本でイチバン上手にプレイする人々が、この国を代表して国際大会に出場するだけのことだ。現在の状況がどうであれ、普段からそのために鍛錬している人々のゴールなんだから応援するしかない。

 競技の選別に関しては、開催国に有利な種目が採用されるようだ。世界で親しまれているスポーツというには偏りがあるものもあると思う。特に団体競技に関しては、その競技人口によって大きな格差があると思われる。日本では人気の野球も、地球規模で考えるとマイナースポーツに数えられる。

 そして野球は、その最高峰となる米国メジャーリーグの一流プレーヤーが参加していない。メジャーが参加していないとなると、日本プロ野球はそれに準じるレベルの組織だと思う。だから、どうしても優勝したいところである。でも、実際には各国の選手も準メジャークラスのツワモノばかりだ。

 野球の国際試合は、相手のチームに意外な選手がいて面白い。日本の初戦で当たったドミニカからは、読売ジャイアンツメルセデス投手が出場した。好投して日本打線を苦しめたが、その後のドミニカの細かい継投の末に、最終回に日本の逆転サヨナラ勝ちとなった。その試合は酒場で見ていた。

 僕が注目していたのはアメリカのタイラー・オースティンだ。横浜ベイスターズでプレーする強打者で、頼れる助っ人外国人だ。日本としては脅威となるのだが、普段は応援している選手なのでオースティンが出るとアメリカ寄りになってしまう。そのアメリカを倒して日本が金メダルを手にした。

 閉会式で、そのオースティンと日本選手が談笑するシーンが印象的だった。同じ横浜の山崎康晃と挨拶した後、メジャーリーグでチームメイトだった田中マー君とやりとりする姿はファンとしては嬉しい。賛否両論あった閉会式の演出ではあったが、僕はあのシーンを見られただけで十分楽しめた。

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横浜の美食、奇珍のタケノコソバはメンマ好きには堪らないメンマ量が自慢。