アンブレラキラーvs俺
外出する時の装備はなるべく少ない方が良いとむかしから思っている。でも、チョコチョコと持ち歩く物が増えてしまうので、仕方なくリュックやバッグなどを持って出かける。袋物を持っていると気が大きくなって、必要のない物まで入れてしまったりする。だから重くなる。やっぱ手ブラ最強。
幾つになっても断捨離ができない、スリム化できないタイプだ。本当は財布とスマホだけ持って出たいのに、余分なオプションを装備してしまう。いまの時期は雨の心配もある。傘を持って出るかどうかは悩ましいところだ。先の手ブラ最強説から考えても傘は持ちたくない。でも濡れるのも嫌だ。
僕が手ブラなら傘も持たないだろう。でも、すでに僕はリュックを背負っている。手ブラなら傘なしでもフットワーク軽くかわせるようなイメージがある。でも、リュックを背負った中年が雨に降られたら、雨に濡れて荷物の重さが増すだけだ。フットワークも重い。それなら傘を持って出かける。
ここで思い出されるのは折り畳み傘問題だろう。僕は何度か折り畳み傘を購入したことがあるのだが、あれほど無駄な荷物はない。あれは常備しておくことに意味があるので、晴れた日は常にアイツが邪魔で仕方がない。しかも、雨でそれを使ったところで小さいので結局体の大部分は濡れるのだ。
さらに濡れた後の折り畳み傘の萎れた感じも気が滅入る。電車内などで手にアレを持っていると邪魔で仕方がない。スマートに収まらないのだ。そのような経験から、折り畳み傘とは疎遠になってしまった。その後はビニール傘を何個も買う人生だ。手ブラで出かけて、出先で降られて、傘を買う。
でも、傘は武器だ。駅構内で何度もブッ刺されそうになり、その都度相手の傘の先っちょを小突いてきた。なぜ人は傘を振るのか。後方から人が来ることに、なぜ配慮しないのか。傘振りの輩だけはむかしから絶えない。ヤツらを排除するために、今日も僕は街に出て後方に傘振る人間を突くのだ。
