楽しい夕べは一瞬の秋

 行きつけ酒場の従業員だった人が、独立して新しい居酒屋をはじめた。夫婦で営む街の居酒屋という風情だが、店主のこだわりでかなりビールに力を入れている。ビール好き、というよりビールしか飲めない僕にとっては嬉しい店だ。その店のプレオープンに、行きつけ酒場の店主たちと顔出した。

 以前、その店の開店前にペンキ塗りを手伝ったことがある。その時の印象しかないので、改めてちゃんと店舗然とした様子を知りたかったというのもある。あのままだと、ペンキを塗っただけで完成していないようなイメージのままだ。昨日、訪問して見たら、しっかりと店になっていて安心した。

 店主夫妻は、開店前にいろんな店で修行したり、技術研修を兼ねていろんな場所で顔を売ってきたようだ。だから、開店前からその店には常連がついていたのだ。広告業界でいうところの前パブが行き届いていたのだ。僕にしても、行きつけの居酒屋の従業員である女将から事前に聞いていたのだ。

 その店の場所が、僕の家から行くとバスを乗り継ぐことになる。電車でも行けるのだが、遠回りだし、二回乗り換えるのでコスパも悪い。埼玉というのは、どこに住んでいても都内に向かう路線は安定してある。でも、埼玉県内を横(もしくは東西)移動する路線が非常に少ない仕様になっている。

 そんなこんなで(それってどんなん?)現地に到着。慣れない街ではあるが、見慣れた風景というか、ありがちな地方都市のひとつである。そこから歩いて約10分、前にも来ているので歩くのも苦にはならない。同行者がいたので話しながら向かっていたら、話に熱気を帯びたところで到着した。

 新しい店の雰囲気に慣れるまではキョロキョロしてしまう。生ビールのタップがたくさん並んだ厨房は期待感を上げる。プレオープンなのでフードメニューは多少控えめか。それらは、すべてビールに合うアテで、ビール好きの心を捉えて離さない。グランドオープンしたら改めてゆっくり来よう。

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新しい店は卓上の小物なども凝視してしまう(写真は別のベトナム料理屋)。