ターニングポイント特定

 大学時代の同級生のうち2人ほど、卒業してから大学に復学している。単位を取り増しして教職を取るためだ。単位の取り増しなんて言葉があるかは知らないが、とにかく、一度就職してから「やっぱ教員になりてーな」と思い直したということだ。そのうちの1人は実際に教員として働いている。

 もう1人は教職ではなく、就職してから改めて大学院に入った。その後は転がり続けて、別の学校関連の仕事をしている。博士号を取ったのだから教職の単位も取得済みかと思ったら、それは未履修だったそうだ。いまの職場で教職を持っていればギャラが上がるというので、取り増ししたそうだ。

 このように割と身近な人間が、社会人を経て大学に通った経験を持つ。そのせいか、僕も彼らの経験を我が事としてシミュレーションしてみたりするので、夢でもリアルな中年大学生として現れる。その夢の中では、いつでも単位に追われている。学生時代より怠惰な中年学生の僕は、留年寸前だ。

 大人になってから勉強するのは、とても良いことだと思う。社会人を経ているので、自分が身につけたい知識が具体的になるのだ。それだけじゃなく、興味の埒外の教科でも「話題」として持って帰る気になれるだろう。そんなことに気付いたのは大学卒業間近のことなので、やり残した感はある。

 本当に「学び」をやり直したいのは、高校生からだ。あの頃に僕が完全に遮断してしまったのが数学だ。数学教師が、黒板に数式をガンガン書いては消してを繰り返し、その板書が追い付かずに挫折した。この教科は「オレを求めてない」と実感したのだ。それは被害妄想で、僕の錯覚に過ぎない。

 だから、普通科の高校を受け直せたら、将来は絶対通うのになぁと思っていた。でも、高校は一度卒業すると二度と入れない。こちらの学力は小学生レベルまで落ちているのに、いざ勉強したくて学校を選ぶ際には大学しか選択できない。僕としては普通高校で、専門の振り分けをし直したいのに。

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仮に高校からやり直したとしても、パイロットという選択肢はないかな。