休みの機嫌は野球次第

 年齢を重ねるとともに、野球を観る熱心さが増してきた。ここ数年で、酒場の飲み仲間との野球談議の機会が増えたからだ。相手の熱心さにつられて、自分のひいきのチームのことも調べるようになる。そのタイミングで、たまたまそのチームが上位に食い込むようになってきたので、熱も上がる。

 無観客とはいえ、野球中継がはじまったら見入ってしまう。勝っていればご機嫌だが、先行されているとイライラしてしまう。ヒリヒリする接戦の挙句、負けたりするとムカムカが収まらない。こんな感覚は数年前にはなかったことだ。そもそも、こんな風に感情を揺さぶられたくはなかったのだ。

 上位チームや人気チームのファンになると、他のファンが寄ってきて争いとなる。小さくて健全な言い合いだ。誰の球速が速いとか、誰は今年ホームラン王を狙えるとか、各々の選手を出して争う人材のジャンケンを楽しんでいる。そしてシーズンがはじまると、その勝敗ごとに一喜一憂するのだ。

 その様子を羨ましく思いながらも、どこかで感情を揺さぶられるのは「億劫だな」とも思っていた。仕事や日常の些事で小さなストレスが消化しきれないのに、これ以上ストレス源を増やしたくない。だから、ずっと野球は遠くから見ていた。その間に、ひいきの球団はどん底まで落ちてしまった。

 ここ数年で態勢が整い、投打のバランスが取れた良いチームに見えてきた。今年ははじまったばかりだが、セ・リーグの球団なので優勝しないと日本シリーズには行けない。だから、目指すは優勝しかないのだ。今年は、在京の強豪が名前の通り強いので、そこにどこまで迫れるのかが課題となる。

 プロ野球は、シーズンを通して見るものだけれど、やっぱり負けると落ち込む。でも、次の日にはまた試合があるので、そこで巻き返せれば落ち着く。昨日は接戦の末負けてしまい、心穏やかではない。でも、今日勝てば爽快な週明けを迎えられる。そうやって、結局毎日勝敗を追いかけてしまう。

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野球の試合で不機嫌になると腹が減る。腹を満たせば機嫌は直る。