冷えろ! マイエモーション

 外出しないストレスと、発注元から仕事の連絡が遅いことが相まって、僕の感情のダムが決壊寸前だ。先方に、これまで溜め込んできた胸の内を洗いざらいさらけ出して「決裂したろか」という凶暴な心がむくむくと沸き起こっている。こんな時に電話したら、感情が溢れて言葉にならないだろう。

 こんな時に「IT革命バンザイ」と思わずにはいられない。先方への要望をメールで箇条書きにしたら、普通の業務連絡になった。これなら決裂することはない。ただの報告に対するリプライ待ちだ。ただ、この「待ち」の状態がさらに僕の負の感情を増幅させる。この待ちは長くなりそうなのだ。

 待たされている間、僕は別のことをできないのだ。その案件の気になる部分が常に頭をよぎるので、他の仕事が疎かになる。簡単な確認事項であればあるほどリプライは遅い。優先順位が低いからだ。でも、僕の優先順位で言えば最初に片付けてしまいたい事項なのだ。その確認がいつも遅いのだ。

 いつもなら電話でやりとりできるが、現在は家で負の感情を絶賛増幅中の危険物である。サッと電話をかけて、スッと(先方の言い訳を)聞き流して、本来の用件を承諾させるという無駄なターンを我慢できそうにないのだ。でも、これは多分に僕の方にも問題があるだろうと観測できるのである。

 まず、普段のやりとりをナアナアに流しているツケが、僕の心を蝕んでいるのである。悪いのが誰なのかハッキリしていても、それを指弾することは外注の人間からは言いにくい。特に、その仕事をくれている人間のダメなところを指摘するのは、できることならば酒の力を借りたい部分ではある。

 これは単なるコミュニケーション不足からくる、僕の寂しさアピールのようにも思える。家でひとり仕事をする僕への対応の悪さをワーワー言っている子供のようなものか。幼児化しているのか。どうせ若返るなら大学3年生くらいが良い。体力的なピークだから。そんな想像をしてクールダウン。

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わたらせ渓谷鐵道、通称「わ鐵」。気分転換はいつもひとり旅だった。