ふるきず

 30歳で右膝の靭帯を2本断裂した。スポーツマンにとっては致命的なケガだが、ケガによる腫れが引いてしまえば日常生活には支障はない。ただ、それまでやっていたラグビーからは離れた。ケガから数年は続けていたが、試合するたびに別の部位を痛めるので楽しめなくなってしまったからだ。

 靭帯がないという事実を知っているからか、膝が揺れているように感じる時がある。安定感がないように思われるのだ。ジョギングをしていても、何もないところで急に転びそうになったりする。スニーカーのソールの角が、遊歩道の微小な段差を拾ってしまうことがあるのだ。恥ずかしいし焦る。

 しかも、転びそうになって耐えてしばらくすると、どこかしらの関節が傷んでいる。足首だったり、膝だったり、腰だったりを傷めてしまう。ジョギングは、膝の負担を軽減させるための筋力強化の目的と健康のために断続的に走っているのだが、それによってケガをするのだから本末転倒である。

 おそらく、ここ3ヶ月は走っていないと思うが、今度は運動不足で腰が痛くなってきた。寒いし、花粉が鬱陶しいのでジョギングという気分ではない。そこで、スクワットをやっている。上半身に比べて筋肉量が圧倒的に多い下半身を鍛えると、基礎代謝が上がって痩せやすくなると聞いたからだ。

 しばらく続けていたら、なんとなく体型がシュッとしてきたような気がする。もう少し暖かくなってきたら走ろうかな、と思っていた矢先に、ヒザが腫れてきた。気のせいかと思っていたが、明らかに痛い。この痛み方は靭帯を切った直後の感じだ。もしかしたら、追加で別の靭帯が切れたのかも。

 考えてみれば、2本の靭帯が切れたと診断されてから10年以上経っている。それ以降も何度か傷めているので、すでに右ヒザの4本の靭帯がすべて断裂している可能性もある。そんなヒザをスクワットで追い込んでいたわけだ。いやいや、想像に過ぎない。ちゃんと整形外科で診断してもらおう。

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僕のいく先々にお気に入りのラーメン屋があり、僕の健康を妨げている。