雨音しとしと巣篭もり中年

 僕の生活サイクルと無縁とは言え、連休中は酒場の営業時間が変わったりするので楽しさはある。昼飲みできるのだ。ハッキリ言って普段の平日でも飲めるし、出先のランチでビールを頼むことも当然ある。ただ、罪悪感のようなものを感じることなく、明るいうちから飲める開放感は格別である。

 今日も昼から出かけようと思っていたが、雨が僕の判断を鈍らせて外出は諦めた。日曜日は怠惰デイにしよう。迷わず、何もしない日として過ごそう。そんな感じですでに夕方、夜も出かける気はない。酒場の店主に「また明日」とか言ったような気がするが、酔っ払いの戯言と忘れているだろう。

 こんな日は家で映画でも観たいところだが、配信サービスとかに加入していないので実物をレンタルしないといけない。世の中がサブスク中心の世界になって以来、なんとなくレンタルビデオというのは時代錯誤なものという感がある。そうやって足が遠のいてしまい、映画をまったく観ていない。

 僕はミーハーでいたいと思っている反面、エンタメ系の趣味はむかしから変わらない。意固地にこだわっているという熱心さはなく、単に冒険をしないだけである。だから、借りる映画の方向性も偏っている。過度に趣味的なものというわけではなく、面白いと思った監督の作品しか借りないのだ。

 思い返せば、僕が映画を借りなくなったタイミングはウディ・アレンがハリウッドからパージされて以降だと思う。好きな監督の新作が出ないので、必然的に興味が薄れてしまった。先に記した通り熱心さがないので、その後の続報も追っていない。頼りはツイッターのタイムライン情報くらいだ。

 雨の日に映画を観るなら、どんな作品が良いか考えてみよう。外が暗いのでサスペンスホラー的なものが良いか。サスペンスホラーという文字列から想像できる作品は「セブン」しかない。ウディ・アレン関係ないやんという西からの声が聞こえてきそうだが、いま思い出せる映画はコレしかない。

セブンのラストシーンをオマージュして、日本の送電塔の写真を貼っておく。