何かが足りない晩秋の週末

 仕事でカメラが必要なのだが、僕が撮るような写真はスマホでも充分に事足りる。なぜカメラが必要かと言えば、それは見栄えの問題だ。仕事で撮る写真なので、せめて一眼レフ的な大仰なカメラで撮ってくれと思うのが人情。僕がカメラ扱いに長けていないので、何で撮っても変わらないのだが。

 仕事をスムーズに進めるためには多少のポーズも必要だと諦めて、知り合いのカメラを借りて使っていた。人から借りておいて言うのもなんだが、最下層のデジタル一眼だと思われる。借りた段階ですでに古い機種で、使い勝手がよろしくない。そんなカメラを密かに10年近く使っていたのだが。

 シンプルに経年劣化による消耗品の交換時期ということだと思うのだが、カメラが起動しなくなってしまった。バッテリーが充電できなくなっていたので、そこも交換が必要だ。もろもろのトラブルが続き、使用不能と判断したのが昨年末のこと。でも、誤魔化してつい最近までは使えていたのだ。

 そのデジカメが完全に動かなくなった。バッテリーを交換することもなく諦めた。持ち主の手元に返すでもなく、ただ「壊れた」と報告した。その持ち主も返却を希望してないので、そのまま処分して構わないのだろう。ただ、問題は次のデジカメだ。一応、僕個人のコンデジがひとつあるのだが。

 なんの偶然か、同じタイミングでサブ機の方も壊れてしまった。バッテリーを替えたところで古いデジカメだ。物足りない機能に四苦八苦して使うくらいなら新製品を買った方が簡単だし安心だ。そう思う反面、実はカメラの使用頻度は高くない。たまたま現在いくつか同時に仕事が入っただけだ。

 もはや打つ手なし、また出費が嵩むなぁと諦めていたが、実家者の灯台下暗し。そういえば母親にプレゼントしたデジカメがあるはずだ。もう使ってないし、最近変えたスマホの方がカメラの性能は良いはず。とりあえず、しばらくはそのコンデジで茶を濁そう。そんな親不孝を決めた金曜日の朝。

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しばらくこれを使うとしても、早々に新しく買わなければ……ま、いいか。