アキレス腱、最後の戦い

 幼少期に叩き込まれたことは幾つになっても忘れないものだ。僕が中学の陸上部員だった頃に誰かが言っていた「足の速いヤツは足首が細い」という言葉が今でも残っている。それが事実なのかは知らないし、詳しく調べたこともない。でも、足首の細い人間を見ると「足速そう」と思ってしまう。

 この場合の足首の細さは、ふくらはぎとのバランスが重要である。足が細ければ良いわけじゃなくて、鍛えた足が筋肉で太くなっていても足首はキュッとしまっていることが大事なのだ。それは造形美のようなもので、均整のとれた体は運動性能も自然と高くなるハズだ。当たり前の話ではあるが。

 とにかく、僕にとって足首の細さというのはある種のバロメータとして長く脳裏に刻まれているのだ。そして現在、日々のジョギングに勤しむ中で自分の足をみるにつけ、足首の締まりのなさに悲しくなる。後ろから見たらアキレス腱の筋がピンと張っている足が理想なのだが、その筋が見えない。

 実際に足も速くないので、先の足首細い=足が速い理論にも合っている。その理論が転じて足首さえ細くしてしまえば、走るスピードも上がると信じている部分がある。ネット検索で、アキレス腱の筋がピンと張るようになるための運動を調べたりもした。それによると縄跳びが効果的とのことだ。

 大人が縄跳びをする場所は意外にない。家の前で縄跳びしていると、ご近所の目が気になりすぎる。公園でも同様で、ママさんや子供の目が気になる。ボクシングジムにでも行かない限り、縄跳びがシックリくる場はない。僕にボクサーの気質はないのでジムには行かない。もう八方塞がりである。

 ここは発想をシンプルにして、ジョギングの速度を上げることで足首が細くならないかを試そう。速く走ろうとする負荷が、足首に良い感じの効果を与えるのではないか。そんなことを考えながら走っていると、最近コースを走り終える時間が短くなった気がする。結果的に足が速くなれば嬉しい。

f:id:SUZICOM:20210916132748j:plain

ジョギング用のシューズのグラデーション。左が使用中、右が未使用。