バイオレンスガイドライン
誰とでも仲良くなれる社交的な人を信用しないタイプなので、当然自分も人付き合いにはかなり慎重だ。別に人となりを見て、自分に合う人間だけを周りに置きたいわけではない。もっとシンプルに、嫌なウソをつかないとか、暴力的じゃないという部分を見ていると初動が遅れるのである。
結局ウソをつく人に関しては、見破れないことが多い。現段階でもプロフィールを偽ってる知人はいるかもしれない。そこは、騙されたからといって「別に良いや」と諦められれば良いこと。何か事が起こった時に「そんな人だとは思わなかった」なんて言葉は、なるべく言いたくないのだ。
もし騙されたことを許容したのならば、そこは笑って済ますしかない。ある日を境に考えがひっくり返ってしまうというのは、自分の心にも悪い影響がありそうだから。だから、ウソつきな人が何処かでは悪党だったとしても、僕の前にいる時は反対側の良い人の顔を見せていたと思いたい。
ただ、同じ悪党でも、暴力衝動を持った人間だと難しい部分がある。自分の前で(被害者は自分じゃなくても)誰かに暴力衝動を爆発させる場面を見せられると構えてしまうからだ。本能的に「コイツの暴力から身を守れ」と脳が指令を発し、体が防御姿勢をとってしまう。それは条件反射。
話だけで聞いていた時は、まだ許せるような気がしていた。僕もどこかで「男は暴れることもある」と思っていたのだろうか。でも、かつて目の当たりにした暴力は、嫌悪感しか抱かせない理不尽な怒りでしかなかった。それを我慢しない人と、我慢して日々を生きる人には大きな差がある。
基本的に、この差を我慢できずに向こう側にハミ出す人は、法律に触れてしまうことになる。例え法律を介さないとしても、あるコミュニティからは追放されることになる。それを放置して、昨日と同じようにその人間と過ごす方が異常だ。そんな暴力フリーな思想は、持ち合わせていない。