むかしの体質、憧れの体型

 学生の頃は食欲の悪魔で、いくら食べてもすぐに腹が減って仕方がなかった。特に高校生の頃は、午前中の各休み時間ごとにおにぎりひとつ食べていたものだ。その頃すでに現在と同じ身長だったので、その体に英気を行き渡らせるためには大量の燃料を必要としたのだろう。とにかく食べていた。

 ちなみに当時は185センチ、80キロで、痩せ形と言って構わないと思う。運動部だったので、走ったり筋トレしたりするうちに削られてしまうのだ。ただ、ラグビー部だった僕にとって、この痩せ形というのがコンプレックスになる。当たったり押したりするには、もう少し重さが欲しいのだ。

 よく考えると、その体のまま強くなるよう努力すれば良かったとは思う。でも、見るからにゴツい相手に対してヒョロ長い自分の体格は、いかにも見劣りしてしまうのだ。だから余計に食べて体重を増やそうと思ったのだが、体格も体重もほとんど変化は見られなかった。そのまま大学生編に続く。

 大学生になると、ラグビー部の寮に入ったので、先輩から「メシ練」を受けることになる。大学ラグビーで通用するガタイを作るには、とにかく食べるしかないのだ。このメシ練では、キャプテンが盛る「鬼盛り」という丼メシを食べなければいけない。キャプテンが盛るところもプレッシャーだ。

 この時期の僕は、新しい環境と大学ラグビーの厳しさに折れそうになっていたので、食欲は前ほどではなかった。ただ、練習でショッパイ自分が浮かび上がるには「ここしかない」と思い、メシ練では死ぬ気で食べたものだ。いや、死ぬ気になるまでもなく食べられたのだが、少しだけ演技をした。

 結局、大学時代も「食べても太らない」体質は変わらず、卒業するまで体重はほとんど変わらないまま。身長が187センチくらいまで伸びたので、その微増した分だけ重くなった程度だ。そして先月、健康診断で身長を測ると188センチになっていたので、20年で1センチほど伸びたらしい。

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いまや97キロとなる体重、0.1トンを越さないようにサラダでヘルシーに。