最新トラウマ速報

 僕はよく落ち込むが、グッと落ちた後はカラッと忘れてしまう。いや、忘れてはいないのだが、心の中にわだかまりとして残る前に、誰かに話して流してしまう。笑い話になれば笑ってもらうし、深刻な話に捉えられたら「ぜんぶ冗談だよ〜ん」とチャラけて、なんだかどうでもよくなってしまう。

 そんな僕の最新の落ち込み案件が、昨日の日中に起こった。まあ僕がミスっただけのことなのだが、そのミスが他人に迷惑をかけたので落ち込んでいる。どんなミスかと言うと、草野球の試合での失敗だ。失敗というか、後から「あーすれば良かったんだ」と思い返して、気持ちが沈んでいるのだ。

 僕は野球が上手くないし、ルール的なことを完全に理解しているわけではない。とにかく身に付いていないのだ。そんな状態の僕だが、チームの持ち回りで塁審を任されることがある。できないことをやるので緊張するし、常に小さなパニック状態でグラウンドにいる。ミスする準備は整っている。

 昨日僕が犯したミスは、自分で理解しているだけで3つある。三塁の塁審だったのだが、ランナーがいる状態で打者がライトフライを打ったので、犠牲フライのスタートを見なければいいけない。その際のランナーのスタートをチェックしていなかった。三塁手に指摘されてオロオロしてしまった。

 ふたつめは、レフトポールぎりぎりに入ったホームランをアピールしなかったことだ。ホームランが入った時に、塁審は手を回さなければいけないらしい。確認してないから分からないが、たぶんそうらしい。でも、ボールの行方を追いかけて見たのだが、入ったかどうか確信を持てなかったのだ。

 とどめは打者のスイングのチェックだ。よく野球中継で見るハーフスイングの確認を塁審に任せるヤツだ。そんなもん「素人に確認させんなや」と思いつつ、セーフのポーズを小さくした。このポーズが、総じて恥ずかしいのだ。慣れていない。やはり経験がものを言う。でも、恥はかきたくない。

ミスを犯すと、普段の自分のことも信用できなくなる。そして俯いてしまう。