罪悪感、それはえん罪

 昨年初頭のパンデミック以降、世界は罪悪感に支配されていると言っても過言ではない、というのは言い過ぎかもしれないが、僕個人としては罪悪感を背負わされているような窮屈さを感じてしまっている。今までも僕のボディサイズとしては窮屈な世の中だったので、つまりは以前と変わらない。

 先日、コンビニでビールを買おうとして「あれ、良いんだっけ」と一瞬だけ躊躇してしまった。コンビニで酒を買うことに躊躇いを感じるほど、飲酒に対する過剰な報道や行政の扱いに僕が囚われているわけだ。自分の身は自分で守る、そんなことは昔から変わっていないのに不自由を感じている。

 こういう無理ゲーのような世の中に対しては、遊び心で対処しなければ負けてしまう。なんでもポジティブ変換できるほど対応力はないが、面白いことや細部のネタ探しなどは大好きだ。こんな状況の中でもネタ感のある素材はたくさんあるはず。罪悪感を感じないで楽しめる、旬な素材を探そう。

 こんな窮屈な世界でも比較的許されているというか、罪悪感を感じずに済みそうな趣味がアウトドアだ。いま現在の僕には、その素養はまったく備わっていない。でも、来たるサバイバルの日々(さいとう・たかをの漫画的世界が来るという勝手な想定)に備えて身につけておきたい知識ではある。

 街中では「外なら良いんだろう」という開き直りで、都心で野外飲みする人々が報じられていた時期があった。あれは、外で飲みながら騒ぐ人が悪いのではなく、酒場を制限した弊害と見るべき現象だ。その点では、報じ方に違和感を感じた。でも、僕が本当に言いたいのは、野外飲みのやり方だ。

 もっとセンスのある野外飲みができないもんかなぁ、と残念に思ってしまう。外でひとり、街ゆく人を眺めながら目立たないところで飲む分には誰にも迷惑はかけない。そういう密かな楽しみも「外飲み=悪」のようにされると出来なくなる。生きにくく社会を我から作っていると言えなくもない。

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街路樹でTシャツを干すヤツ。ちなみにこの街路樹はエレキングに似てる。