コミュニケーションも味

 昨日は千葉方面に仕事のため、最寄駅から錦糸町に出て総武線快速に乗り換えなければいけない。先方への到着時間を考慮すると、錦糸町を出る時間は1時前。だから、昼飯のタイミングなのだが、ジャスト過ぎて混み合いそうだ。店前の行列を見ると自動的に素通りするシステムを採用している。

 駅ビル内のチェーン店なら回転が良いと踏んで、そこでのランチを想定して出発した。早めに錦糸町に着いたので、時間的な余裕が生まれたので周辺散策に出てみた。行列がなければ気になる店に入ったって構わない。僕は自由だ。そんな気分で歩くと、すぐに汗が滲んできた。もうひとつの敵だ。

 僕は、出先で発汗すると調子が狂う。軽く汗ばむ程度なら気にならないが、仕事先に着く前に大量発汗するなんて最悪だ。気持ちよく仕事できないではないか。すぐに駅ビルに戻りチェーン店で涼みながらランチにしよう、そうは思うのだが目の前は魅力的な裏通り。次の角まで歩いて引き返そう。

 すると、すこし先にこじんまりとした定食屋らしき店の看板が見える。ここに来るまでにネット検索で何店かチェックしていた。そのうちのひとつと思しき店のようだ。吸い込まれるように入店。8人掛けのカウンターはギュウギュウ詰めとまではいかないが、多少ディスタンスが気になるところ。

 親父さんがひとりで切り盛りしているが、同時に数人分の調理をしても淡々と焦らず、かと言って無愛想と言うわけでもない。所在なく、入り口すぐのカウンター端っこに座っていた僕だが、真ん中の人が食べ終わったので入れ替わりにその席に着座。初めての店なので、注文を聞かれるまで待つ。

 水を差し出しながら「何にします?」と聞かれたので、アジフライとヒレカツを注文。揚げ物なので時間がかかるかと思いきや、先客より先に提供された。前後したので心配したが、先客のロースカツもすぐ出来た。それを手渡しながら「大きいから時間かかるんだ」と説明。この親父、できるな!