書店でビールはいかがかね

 フリーランスなので土日は関係なく働くものなのだが、先月来の土日の外出自粛が刷り込まれて、仕事がなくても焦らない。堂々と家でのんびり過ごしている。近所のドラッグストアで買い込んだアテとともに、夕方になればビールを開けはじめる。音楽を聴きながら、ひとりで楽しく酔えるのだ。

 一昨日はグループ通話で飲むことを楽しそうだと思ったりしたのだが、勝手知ったるひとり飲みは安定感がある。本当は小説の1冊でもあればゴキゲンなのだが、今は読みかけの本がない状態だ。そういえば、今月に入ってから小説を買ってない。書店に行っても落ち着いて探す気になれないのだ。

 やはり、書店の密度が気になるのだろうか。書店の棚と棚の幅は、人がすれ違う時に必ず触れ合う。密度が濃いと言わざるを得ない。だからと言って、書店に「今すぐ棚のスパンを広げろ」と言うつもりは毛頭ない。ただ、そのすれ違いの接触で「感染するんじゃないか」と警戒されたくないのだ。

 書店が密着する場所だってことは、本を定期的に買う読書好きなら誰でも知っていることだ。そして、その密着感に安心感を得ている部分もあると思う。閉所恐怖の気がある僕でも、書棚の間にいること自体は嫌いじゃない。でも、人が通るたびに大きく避けたり、やり過ごさせられるのは面倒だ。

 少し愚痴を言うが、書店の通路で立ち読みしている人は、僕が通ろうとしても絶対に避けない。逆に、僕が立ち読みをしていると、必ず避けると見越してグングン接近してくる。僕が熱中して気が付いていない時でも、押しのけるように僕の後ろを通る。僕の見立てでは、書店利用者の民度は低い。

 だから、この外出自粛を機に書店がすいてることを期待して、何度か書店を覗いてみた。すると、僕が居座りたい文庫本コーナーにはガッツリ人が張り付いている。これは、僕と同じ動機の人に先を越されたのかもしれない。すいてる書店で背後に気を使わずに本を選ぶ、その日が来たら爆買いだ。

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自転車置き場でも、偶然隣の人が出庫中だったりすると手前で待たされる。