強さの秘訣は理由づくり

 何かをする時の原動力には、自分よりも「誰かのため」にやった方が貫徹できたりする。自分を押し出すことは大事だけれど、そればっかりだと「アイツ、我が我がで鬱陶しいな」と思われてしまいそう。そういう他者の目に勝てないので、それならば他人のために頑張るという手法もアリだろう。

 それに、自分のために何かをする時には歯止めが利かないというか、どこまでも根を詰めて追求してしまうだろう。それは、日本にむかしからある「道」という世界だ。その道を極めるためには、修行で山に籠ったりしなきゃいけないヤツだ。社会生活において、山籠りはリタイヤと同義だと思う。

 短期的な成果を求めるときは、求道的な精神は邪魔になってしまう。僕のようなオールドスクール後期の体育会系は、先人から「根性」のバトンを受け継いではいる。だから精神力の大事さは身にしみてしまっている。でも、それは個人的な頑張りの最後の支えであって、前面に出るものではない。

 スムーズに事を運ぶには目標が必要で、それを「誰かのため」と置き換えている。僕のような個人事業者というか、フリーランスの人間は自分のためだけの仕事になりがちだ。特に独身の僕は、酒飲んで楽しく生きていられれば良いと享楽的に考えてる。親以外の誰からも心配されないからだろう。

 そういう外の目線というか、つまりは大切な誰かを探すのも人生の目的のひとつではある。その人のために頑張れるという理由が、僕の背中を支えてくれる。折れそうな気持ちの芯になってくれる。季節が秋になると人恋しくなるもので、長い独身生活にほとほと嫌気がさしてきた今日この頃の僕。

 昨夜はやけにリアルな夢を見た。複数の女性からアプローチされて、全員にいい顔をしてゴタつく夢だった。吉夢ではあると思うのだが、結局は誰も選べなかった優柔不断な現在の自分と何ら変わらないとも言える。モテたことはないが、だからこそ一度モテておきたいと切望しているのだろうか。

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これからはヤングコーンのために生きることに決めた、なんて言わないよ絶対。