2022-05-01から1ヶ月間の記事一覧

見えない糸の繋がり薄弱

我が家は携帯電話の入りが悪い。回線が弱いとでも言えばいいのか、とにかく通話相手に聞こえないと言われることが多い。こちらは聞こえているのだが、先方から「聞こえないぞ」と怒られることが多い。怒られるのでこちらに非があると思ってしまうが、先方の…

ドーム状のスタジアムにて

昨日の日曜日は、酒場の仲間たちと所沢の野球場でプロ野球交流戦を観た。パーティテラスという特殊席で、普通のベンチではなく、部屋割りされたスペースでソファに座って観られるゴキゲンな席だった。パーソナルスペースの近さによるストレスが一切ないので…

5月は音楽の祭り

最近よく音楽を聴きたい気分になる。僕には趣味はないけれど、人並みに音楽は聴くし、読書はする。読書づいている時には音楽がおろそかになり、音楽ばかり聴く時は本を読む気にならない。すこし前に買い貯めた小説を読まずに放置して、主に家で聴くためのプ…

痛みを抱えて眠れない夜

スポーツマンの中には腰痛持ちの人が多い。長年の運動により腰に負荷が集中して、トラブルを抱えてしまうのだろう。僕が現役の頃は、そんな腰痛持ちの人を「つらそうだな」と他人事として同情していたが、実際の痛みが分からないので共感は持てなかった。現…

イージーゴーのその後で

お金への執着が薄いので全然金持ちにはなれないが、決してお金が嫌いなわけじゃない。あれば使い道はいくらでもあるが、それを稼ぐことへの集中力が足りない。50を目前にした身としては、ある程度の蓄えがないと心配な部分はある。そんな時に、ふと「宝く…

ヤングアンドアダルト

昨夜、酒場の帰りにコンビニに寄ると、ドリンク売り場で少年のグループに囲まれるカタチになってしまった。剣呑というほどではないけれど、社会に多少の不満を抱えていそうな、むかしで言うところの不良少年だろう。カラまれるのかなと思って対応を考えてい…

フィルター越しのゴースト

薄いカーテン越しに窓の外を眺めていると、隣のベランダに干してある洗濯物がはためくのが見える。その動き方が人間の動作に見えて、頭の位置くらいの場所に目の形と錯覚するような白い何かがあったりすると、完全に目があったような気になる。でも、その姿…

いま観なければいけない

僕が最後に映画館で観た映画は「シン・ゴジラ」だったと思う。6年前のことらしい。事実誤認が甚だしいので確認したら、この数ヶ月後に「君の名は。」を観ていた。受け手としての勢いがある時は、集中して摂取する。滅多に行かない映画館に間を置かずに行っ…

タイムトラベラーの条件

酒を飲んでいる場でした約束なんて、その場限りのものだ。僕は律儀に後日その約束を守ったりしていたのだが、相手が忘れていることが多いので、次第に僕もルーズになっていた。だから、いわゆる老いるショック(©︎みうらじゅん)で酒場記憶が飛んでも、もう…

あの頃そこにいた

自分が好きなアーティストの名前を他人の口から聞くと、思わず嬉しくなってしまう。それほど有名ではないバンドや歌手をフォローしがちなので、あまり誰かと一致することがないのだ。とんでもなくマイナー志向ってわけではないのだが、おそらく同世代の人間…

ひき肉のメモリー

昨日は久しぶりに客先に赴いての打ち合わせとなった。近所のお客さんなので、自転車で行った。昼前に着いてランチに行くのが毎度の定番コースなのだが、珍しく他の業者の方と同席となった。その会社のホームページを制作している担当者さんで、人当たりの良…

減衰するキャパシティ

長引く自粛的な状況で仕事が減っていたのだけれど、最近すこしずつ仕事が戻ってきた。もともと忙しかったわけではないのだが、同時期に固まって仕事が舞い込んできたので多忙に感じる。以前なら直接客先に行って打ち合わせたりしていたが、昨今のマナーに則…

何にも凝れない傍観者

僕にはオタクの素質がない。僕が学生の頃のオタクは肩身が狭かったはずだ。部活がヤンキーじゃないと学生生活をエンジョイできない気がしていた。実際の僕はわりと熱心に部活に打ち込んでいた方だと思う。それで学生生活をエンジョイしたというよりも、他に…

ウェイティングフォーユー

僕はTVっ子だと思うが、その視聴遍歴の中でも珠玉の作品を挙げよと言われたら、真っ先に思い浮かぶのが「グレートジャーニー」だろう。探検家で医師の関野吉晴が南米の突端からアフリカまでの道のりを、人類の進化を遡るという大冒険だ。その行程は近代的…

月夜の罪と罰に吠える

中学・高校生の頃、音楽の趣味に目覚めて、レンタル店でいろいろ借りるようになった。ガイドとなる雑誌を読んで探すのだが、都合よく聴きたいCDがなかったりする。「◯◯の名盤はコレだ」という記事を読んでも、それがないので別のを借りて聴く。あまりピン…

笑わない天使のスマイル

学生時代の恥ずかしい思いでは、幾つになっても消えない。僕が大学ラグビー部の寮で暮らしていた頃、日曜の夜だけは寮の食事が出なかったので、各自で食べなければいけなかった。適当な近所の中華屋で済ますことが多かったのだけど、バイトの日当が入った日…

ひと皮めくればメタルハート

僕の遺伝子に組み込まれたヘヴィメタルが周期的に疼くので、いまは(僕の中だけで)メタルリバイバルが巻き起こっている。そんな時はプレイリストを作るのじゃ。その時々でブームの質が異なり、ブリティッシュ系ハードロックが気持ち良い時もあれば、特定の…

君と僕の時代はいま

世代の違う人とは、どこかしら話が合わないと思ってしまいがちだ。それぞれの個性とか育ってきた環境のことはひとまず置いて、それよりも教育の違いを考えてしまう。僕の世代は偏差値偏重の詰め込み型教育とか言われているようだし、ある時期はゆとり教育と…

跳ねる衝動、抑える非モテ

学生時代の僕は音楽に乗ることが恥ずかしいと思っていた。周りの目が気になって仕方ない時期なので、変な目立ち方をしたくなかったのだろう。先輩がエアギターしながらジャンプしている姿を見て、「隙だらけだな」と思ったものだ。案の定、ほかの同級生もそ…

HBRKになるまで飲む

どうしても酒を飲み始めると長くなってしまう。ひとりなら早めに切り上げるのだが、その場に人がいると、どんどん楽しくなる。人を肴にして飲んでいるとも言える。そこに話し相手がいなくても、そこにいる人を見ていれば酒が進む。そして最終バスを逃し、フ…

すぐそこにある異郷の扉

以前、何の気なしに入った飲食店が、ものすごくローカルな韓国料理を出す店だったことがある。ほとんどの飲食店は日本人向けにアレンジされていると思うのだが、そこの店は味もそうだが、そもそもメニュー書きが解読不能だったのだ。そんな店にフラッと入っ…

食いしん坊の食わず嫌い

僕は寿司をあまり食べない。生魚が苦手ということではないが、確かに魚に詳しくはない。寿司屋に行ってないからだ。だから、人に誘われて寿司屋に行っても何を頼んでいいか分からない。そのせいで、一人で寿司屋に入ろうとも思わない。自分の意思で寿司屋に…

超ベリーグッドな言語感覚

ある出来事に関して、あたかも何かの論争が巻き起こっているかのように感じさせるワードとして「◯◯問題」などと評したり、口にすることがある。いかにも大ゴトで、上から「あの問題があるじゃないですか?」などとマウンティングを取るような表現だ。素直な…

ミカエルとルシファー

正義漢を試されるような選択の場面で、天使と悪魔が両側から囁くような心理描写がマンガの定番的な表現としてある。そんな場面には滅多に遭遇しないが、先日街を歩いていたら、前の方で若者2人組がタバコをポイ捨てして立ち去った。一瞬「行ったろうかな」…

コンセントレーション鉄道

長時間電車に乗ると、だいたい何処かで席が空くので座る。僕は電車の中で立っていると腰が痛くなるので、なるべく座れるように座席を見まわしている。多くの人が慎み深いので、席が空いても即座に座ろうと焦る人はあまりいない。だから、どう見ても座る気マ…

僕の好きな寮生活の話

大学生の頃、ラグビー部員の大半は私設の寮に入っていた。都内在住の学生と、入学後に入部した者以外は、まだ高校を卒業する前から入寮していた。僕は教習所に通っていたので、泣く泣く退所して寮に入った。結局その4年後に改めて合宿で免許を取ることにな…

その空白は埋められない

なにか大きな悩みを抱えていそうな人がいても、当人が具体的に悩みを打ち明けてくれない限り、周りは動けない。当たりをつけて誘導尋問してみても、流されてしまったりする。流すということは、具体的な悩みの本体がまだ生々しい状態ってことだろう。つまり…

ニューエイジ、ノーエイジ

年を重ねるごとに、人付き合いの中で年齢差ほど無意味なものはない。縦軸の関係性を重視するあまり、上下関係に縛られてコミュニケーションが上手く取れないことがある。僕のような体育会出自の人間は特に、先輩に萎縮する部分がある。でも、そんな風に縛ら…

あなたのお名前なんてーの?

昨日、酒場のカウンターで飲んでいたら、その店でバイトをしていた男の子が隣にきた。古い知り合いなのだが、久しぶりの再会で名前が出てこない。確か下の名前で呼んでいたのに、何故か苗字の方だけが思い出せた。でも、普段呼ばない苗字で声をかけるのは気…

路上のツームストーン

学生の頃、クルマに乗っている時に、路上に動物の死骸を見つけて「あ、可哀想」的なことを呟いたところ、同乗者に「死骸に同情すると取り憑かれるよ」と言われたことがある。それ以降、運転中に轢かれた動物を見つけても、何も感じないように心を閉ざしてい…