2021-01-01から1ヶ月間の記事一覧

凶暴と乱暴の鎮魂歌

僕は表面穏やかな人間だと思うし、武張った逸話も持っていない。暴力に対して小さい頃から臆病なところがあり、中学生くらいになると自分が反抗期で暴れてしまうという妄想を持っていた。それは、その時期に放送されていたドラマ「積木くずし」を見て抱いた…

どのツラ下げて恋愛相談

僕は、数年前あたりから密かに他人の相談に乗るのが好きなことに気がついている。中年になるとこの傾向があって、若い頃はそういう「聞いてやるぞ」的な態度のおじさんを半笑いで見ていた。だから今、その半笑いは僕に向かっているのかもしれない。それには…

自然な演技で街を往け

不慣れなことをしているときは、いつも通りに振る舞えないものだ。どうしても客観的な自分が頭上から冷めた目で見ている。そもそも何でこんな不慣れなことをしているんだろうと、自棄になりかけている。投げ出してしまいそうになるし、仕事以外の不慣れ案件…

刑事ドラマと世の流れ

刑事ドラマで誘拐事件が起きると、犯人から身代金要求の電話がかかってきて、その電話を刑事が逆探知するシーンが必ず描かれる。最近のことはわからないが、僕が観た刑事ドラマのなかで逆探知が成功する場面は見たことがない。いや、逆探知自体は成功しても…

でおくれテクノロジー

家電の技術革新のような出来事を生まれてから何度か経験した。最初に出くわした新技術は「ビデオ」だった。当初はVHSとベータマックスが覇権を争っていたそうだが、ごく初期のビデオレコーダーは高価だったので我が家に採用されることもなかった。たまに…

粗雑なファーストコンタクト

僕は今まで9回しか飛行機に乗ったことがない。僕の年齢でこの回数は少ない方だと思うのだが、僕の親世代には生涯1回も乗ったことがない人もいるだろう。僕の両親はなかったと思う。現在では格安航空会社が進出しているので、飛行機を使うハードルは下がっ…

敏腕トレーナーからの手紙

最近「スマホ首」という言葉を聞くようになった。スマホを長時間見る姿勢が首に悪影響を及ぼすということだと解釈している。僕にもその症状が出ているようだ。首が痛い。これは僕の持論でいえば、走れば治るタイプの痛みだ。走ろうと思うのだが、朝の寒さで…

安請け合いの代償

仕事はなんでも断らないと思っているが、それでもできないことはある。自分の専門外のことを頼まれても対応できるわけがない。ただ、他人から見たら「同じようなもの」と思われて頼まれることがある。アレができるんならコッチもできるでしょう、そんな無知…

熱弁、オバケいないから!

形而上と形而下という言葉がある。目に見えない概念のようなことを形而上と言い、目に見えて物理的に存在することを形而下と言うそうだ。幽霊というのは、僕は「いない」と断言してしまうが、見たとか「いる」と断言する人々にとっては形而下の存在というこ…

空想楽団ワールドツアー

僕は何ひとつ楽器を弾けない。歌も上手くない。ついでに言うとダンスも踊れない。それでも、ずっとバンドをやりたい願望だけはある。とは言え現実に「組もうよ」と誘われてしまうと困り果ててしまう。ただ、死ぬまでバンドをやりたいと言い続けていたいだけ…

不本意な美食体験

四半世紀ほど社会人として生きているわけだが、その間に会社に属していた期間はその半分くらいだろうか。その会社員だった頃だが、転職を重ねるほど会社のクオリティは目に見えて落ちて行く。最後に勤めていた会社などは、その集大成と言っても過言ではない…

アイドルがやってきた

僕が中高生の頃、わが町にアイドルがやってきた。河川敷で行われた市民まつり的なイベントだったと思う。トラックの荷台をステージにして、そこにフリフリの衣装を着た立花理佐が登場した。その頃はアイドル冬の時代だったと思われるが、そんな中ではかなり…

新しい足を求めて

昨年末にクルマを処分したので、新しい足を探している。クルマを買い替えるという意味ではない。また買うとは思うけれど、しばらくクルマは必要なさそうだ。それよりも、ハンパな距離の移動用に自転車を買い換えたいのだ。いま乗っている自転車が悲鳴をあげ…

車窓に映るは昨日の自分

大学で体育会系の世界に迷い込んでしまった僕だが、高校まではごく普通の生徒だった。部活には所属していたが、大学の運動部のようなゴリゴリ感のない、いわゆるスポーツマンの側にそっと置かれているような人間だったと思う。そこで切磋琢磨し、上を目指す…

レディ・フォー・アクション

僕はスポーツにしろ仕事にしろ、何かコツをつかむのに時間がかかるタイプだ。その理由は、まず間違っている方法を潰してから正解を選ぼうとするからだ。最短距離の方法論は分かるけれど、こっちはどうなんだろうと試したくなる。逆張り体質で、成功への近道…

エクスキューズ・ザ・ワールド

昨年からの世界的な状況のせいで、過去の話をするときにちょっとだけ注釈が必要になっている。これまで当たり前にできたことを「不謹慎」と言われないための口実だが、当たり前に対して言い訳するのが軽くストレスになる。誰に対する言い訳なのかを考えると…

踏めばライムの香り

今年もすでに2週間が過ぎた。冬の寒さで食習慣が乱れた。食べ過ぎの明け暮れに胃が膨張した。感覚的には思春期の食欲だ。おにぎりが食べたいなぁ。対処しないと裸の大将だ。一念発起、まずはウォーキングだ。最寄りの駅まで歩いて行こう。2キロ弱の道中膝…

ホーム・ステイ・ホーム

関係者各位に「すべてテレワークでお願いします」などのお達しを送ったわけでもないのだが、最近の仕事はメールで依頼されてメールでお返しする案件が増えている。交通費がかからないので節約になって良いのだが、家でやった仕事をギャラに換算するのが面倒…

ケミカルウォッシュ・ブルー

僕が学生時代に流行ったファッションは、現代では絶対にリバイバルしないと思っていた。特にケミカルウォッシュのジーパンなどは、どこに出しても恥ずかしい思い出である。当時の僕が着用していたソレは、確かに目も当てられないくらいダサい。でも、小さな…

バンジージャンプ記念日

むかしのTV番組で、アフリカの部族の「成人の儀式」が紹介されていたのを覚えている。おそらくバンジージャンプの起源だと思うのでネットで調べたら、そのようなことが記されていた。バンジーとはゴム紐のことだそうで、アフリカ(正確にはバヌアツ共和国…

燃え尽きる前提の魂

スポーツを観ていて感動してしまうのは、その競技に打ち込んでいる選手の最高の瞬間に立ち会えた時だ。団体競技だと、学生スポーツからプロや実業団へと振り分けられる際に、チームメイトと完全に道が別れてしまう。つまり、そのチームでの最高到達点に挑む…

後ろ姿も美しい

むかしから行列には並びたくないタイプだ。駅のホームから改札階に向かう階段で、気が滅入るような行列ができていると、その列がおさまるまでベンチで休んだりする。行列に並ぶ行為の嫌悪感は時間を無駄に消費させられることへの反感だと思うので、実はベン…

無頼と貴族と奴隷の宿

ひとつのチームの中には、バラバラで多様な個性が集まった方が面白いと思う。ひとりとして同じ人間はいないが、近い属性の人で集まるのは仲良しサークルで良い。何かを成し遂げるチームであれば、そこに馴れ合いが生じやすい同類よりも全然異なるバックボー…

スマートに泥を食う

僕がラグビーをしていた頃のポジションは、背が高い人間がやらされるロックと呼ばれるフォワードのスクラム第二列だ。真面目にロックというポジションに徹すると、ラインアウト以外ではほとんどボールに触る機会がない。あらゆる接点に最初に働きかけ、次の…

凧も上げず、コマも回さず

曜日の並びで正月気分が一瞬で終わる年がある。今年も4日が月曜日だったので、三が日でピタッと切り替わった。僕はあまり日付や曜日に左右されない仕事なのだけれど、仕事をはじめるキッカケとしてはスムーズだった。今はフリーランスだとはいえ、もともと…

戦乱の時代へ飛べ

時代モノは一定の人気があると思っていたが、この年末年始のTVでは時代劇を見かけなかった。僕が歴史警察としてしっかり取り締まっていなかったから見逃したのだろうか。でも、僕が子供の頃は年末のスペシャル時代劇が必ず組まれていた。しかも、かなりの…

ストレンジ・カー・ライフ

毎年、母親の誕生日に翌年の手帳を買うようになった。今年の分も昨日手に入れたのだが、母親の誕生日は先月だ。1カ月遅れになったのは、その手帳が確実に手に入る店がクルマで行くような場所にあるからだ。いや、電車でも行けるしネットでも買えるが、僕が…

情熱を静観する能力ください

昨日は妹の家族が遊びに来て、茶の間で箱根駅伝を観ていた。茶の間のキャパを超えてしまうので、僕は食事の時間以外は自室に引きこもっていた。で、腹が減って階下に降りると姪っ子が箱根駅伝を熱心に観ていた。僕の昼食の時間が復路のゴールシーンと重なっ…

ダンサー・イン・ザ・TV

普段でもTVドラマは観る方だと思うが、この時期になると全話一挙放送で観られるのでのめり込んでしまう。ただ、こういうお得なパッケージで観てしまったドラマは印象が薄れるのも早い。前にも観たことをスッカリ忘れて、また前のめりで観て「あ、知ってる…

分析拒否のマイドリーム

昨年の年頭にも書いたかもしれないし、または機会があるごとに言っていることでもあるが、初夢の定義は曖昧だと思う。ネットで調べると、1日から2日にかけて見た夢、または2日から3日にかけて見た夢とされているそうだ。僕は2日から3日派の両親に育て…